日曜の夜には、翌日からまた1週間が始まると思うと憂鬱になる──そういう人はあなただけではない。ハッスルカルチャーが広まるなか、多くのプロフェッショナルが限界まで追い込まれており、それを裏付けるデータもある。PR Daily(PRデイリー)の最新リポートによると、仕事を辞めた労働者の3分の1近くが、退職理由として「燃え尽き」を挙げている。燃え尽きは、職場における慢性的ストレスの一形態なのだ。
燃え尽きとともに退職理由に挙げられていたのが低賃金だ。とはいえ、「10万ドル(約1500万円)を超える高収入」を得られるような仕事には、ストレスの多い環境がつきものだという話は本当なのだろうか。実を言うと、作り話にすぎない可能性がある。
低ストレスの穏やかな仕事を求める人が増えている今、ウェルビーイングを重視するキャリアへの需要が高まっている。幸いにも、高収入を得るために心の平安を諦める必要はない。ストレスが少なくても高収入を得られる4つの職業を紹介しよう。
1. テクニカルライター
テクニカルライターは、企業社会における翻訳者と言える。製品やサービスに関する込み入った情報をかみ砕き、明確かつわかりやすい取扱説明書やヘルプガイド、サポート資料を作成する仕事だ。つまり、複雑なものを明快にするわけだ。
テクニカルライターは、物事の体系や規則性を好む人にうってつけの仕事だ。プロジェクトベースで作業し、納期も、仕事の「完了」基準も、明確に定められている。テクニカルライターの評価は、明快かつ正確な文章を書けるかどうかで決まる。オフィス内の人間関係に配慮する必要はないし、延々と続く会議に出席しなければ、と気を揉むこともない。
テクニカルライターが高報酬を得られるのは、その仕事が、企業の収益に直接的な影響を与えるからだ。情報を文書化する優れたドキュメンテーション技術を有する人材を、企業側は投資する価値がある人材だとみなす。コストがかさむカスタマーサービスへの問い合わせが減ったり、ユーザー満足度が向上したりするため、多額のコスト削減につながるスキルと言える。
求人サイトのGlassdoor(グラスドア)によると、テクニカルライターの年収中央値は、経験年数や業界を問わず、10万2000ドル(約1580万円)だという。細部まで注意を払って物事を考えるタイプには、理想的な仕事と言える。教師や編集者の経験がある人、あるいは、周りの人から「説明してほしい」と頼まれる人なら、そのスキルを発揮できるだろう。



