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2025.12.20 17:00

満たされない、不幸な恋愛関係を「ずるずる続けて」しまう3つの理由

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「あまりに長く」恋愛関係に留まっている人を見ると、ほぼ必ず最終的に別れる時に注意がいく。当事者にとっては「何が引き金になったのか」「何がうまくいかなかったのか」「何が決定打となったのか」といったことが気になる。それは究極の真実の瞬間とも見なされる。

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しかし真実は関係が終わりを迎えるに至る静かな年月にある。関係は発展していなかったのにカップルが「大丈夫」と自分たちに言い聞かせていた年月だ。本能が「これは違う」と告げているのに「より良い感覚」が「留まる方が安全かもしれない」と判断していた年月だ。

人が満たされない関係に留まるのは、理性や推論する能力が欠けているからではない。人間だからだ。もう伸び代がない状態に留まることに引きつけられる理由は愛着や恐れ、アイデンティティ、そして対処のために自らに言い聞かせるストーリーについての核心的な真実を明らかにする。

研究で裏付けられた、人が必要以上に長く恋愛関係にとどまる3つの理由を挙げる。

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1. 慣れと安全を同一視している

ここで最も受け入れがたいのは、神経が物事を「健全」か「不健全」かで分類しないことだ。「既知」か「未知」で分類する。感情のパターンが幼少期に学んだものと似ている場合、心では全く違うと分かっていても身体はそれを安全と認識する。

神経生物学的モデルによると、幼少期の養育者との関係性は「愛着スキーマ」として記憶され、恋愛関係を予測する地図のように機能する。これらの神経回路は自動思考プロセスを乗っ取り、証拠に反して「親密さはこうあるべき」という信念を強化する。関係のパターンが不安定でよそよそしい、あるいは打ちのめすものであってもこの信念は支配的だ。こうした予測は意識的な理性が働くずっと前から成人期の感情調節や関係の選択を形作る。

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翻訳=溝口慈子

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