映画

2025.12.16 08:30

『スタンド・バイ・ミー』『ミザリー』監督ロブ・ライナーの刺殺事件、息子が殺人容疑で逮捕

Dia Dipasupil/Getty Images for Tribeca Film Festival

ロブ・ライナーは、俳優のカール・ライナーとエステル・ライナーとの間に生まれた。1960年代にテレビや父の映画で小さな役を演じ、俳優としてのキャリアをスタートさせている。1970年代を通じて9シーズンにわたり放送された名作コメディ『オール・イン・ザ・ファミリー』で主役級の役を演じ、一躍有名となった。義父アーチー・バンカーの対極的存在として描かれるリベラルな青年マイケル・スティヴィック役を演じ、エミー賞を2回受賞している。

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その後の10年間で、ライナーは高く評価される映画監督としてのキャリアを築いた。1984年には映画『スパイナル・タップ』で監督デビューを果たしている。同作は劇場公開時の興行成績は約600万ドル(約9億3000万円)と控えめだったものの、批評家から高く評価され、40年以上後に続編『Spinal Tap II: The End Continues(原題)』が製作された。これは、ライナーが死去する前に監督した最後の作品となった。

1980年代には監督として、『スタンド・バイ・ミー』(1986)、『プリンセス・ブライド・ストーリー』(1987)、『恋人たちの予感』(1989)といった作品も手がけた。1990年公開の『ミザリー』ではキャシー・ベイツのアカデミー賞受賞演技を監督し、1992年には自身が監督も務めた『ア・フュー・グッドメン』の製作で、キャリア唯一となるアカデミー賞ノミネートを受けている。

俳優としても、『めぐり逢えたら』(1993)、『ブロードウェイと銃弾』(1994)、『ウルフ・オブ・ウォールストリート』(2013)などに出演した。

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また、ライナーは政治活動家としても知られ、民主党系候補やリベラルな政策を長年支持してきた。1998年には、幼児期支援プログラムの財源とするためのたばこ課税を定めたカリフォルニア州の住民投票を推進したほか、同性婚を禁止した同州の提案8号に対する法的異議申し立ても支持した。加えて、彼はアル・ゴアやヒラリー・クリントンなどの候補者のために選挙運動を行い、ドナルド・トランプ米国大統領を専制的だとして強く批判してきた。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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