「新たなコラボレーション」のスタート地点へ
式典後半では、経済産業省商務・サービスグループ 文化創造産業課 調査官の藤井亮介が登壇。藤井はこの授賞式を“ゴールではなく新たなスタート”と位置づけ、企業同士やアーティストとの新たなコラボレーションが本日を契機に生まれることへの期待を語った。
その後、アドバイザリーボードを務めた6名のうち、大林剛郎(大林組 取締役会長 兼 取締役会議長)、寺瀬由紀(アート・インテリジェンス・グローバル Founding Partner)、永田暁彦(UntroD Capital Japan 代表取締役社長)から代表して講評が述べられた。
大林は審査で重視した点として「ほかにないユニークさ」と「地域・世界に与えたインパクト」を挙げ、受賞企業には取り組みを継続し大きく育ててほしいと期待を述べた。香港を拠点とする寺瀬は、日本のアートの価値が海外では評価されてきた一方、国内では十分に伝わってこなかったことを指摘し、本アワードのようにビジネスの文脈で価値を発信する場の重要性を強調。
永田はアーティストと起業家に共通する“内側から湧き上がる衝動”の意義に触れ、そのエネルギーを社会の前進につなげることがアート×ビジネスの核心であると述べ、受賞企業の挑戦にエールを送った。
「アートとビジネスの共創」というテーマのもと、アワードの受賞企業、ファイナリスト企業、エントリー企業を中心に200人以上が集った本授賞式。式典の前後には随所で参加者同士の意見交換も行われ、次年度以降のアワード継続を望む声も多く聞かれるなど、本領域への関心と期待の高さを肌で感じられるイベントとなった。


