2025年11月4日、大エジプト博物館（GEM）がついに一般公開されました。これにより、エジプト旅行の夢を実現に移す人が増えています。ここでは、ガイド付きツアーで訪れるべき場所と、自分のペースで簡単に旅行できる場所について知っておくべきことをご紹介します。
エジプトの見どころを巡るパッケージツアーを予約したくなるかもしれません。それは確かに最も簡単な方法であり、エジプトの概要を把握したい場合や、特に追求したい興味がない場合、または時間が限られている場合には素晴らしい選択肢です。
エジプト旅行では膨大な情報を吸収することになるため、簡単に圧倒されてしまうことがあります。何を見ているのか、すべてがどのように関連しているのかを理解するためには、優れたガイドが不可欠です。しかし、エジプトの一般的なツアーグループで旅行すると、疲れ果てると同時に、急いで観光地を巡るため見逃している感覚に陥ることがあります。ツアーは限られた時間内でできるだけ多くを見られるよう、ハードなペースで進行します。また、日中の暑さを避け、交通渋滞や混雑をできるだけ最小限に抑えるために早朝に出発します。すべてのエジプトツアーでは、オプションのライトショー、特別なディナー、その他のイベントも提供されています...少なくともいくつかには参加したいでしょうが、休息も取りたいはずです。決して簡単な休暇ではありません！
理想的なエジプト旅行は、あなたと興味に完全に合わせたものであり、それを設計してくれる会社はいくつかあります。しかし、それが難しい場合は、エジプトの一部をあらかじめ手配されたツアーで、他の部分を自分のペースで個人旅行するという組み合わせ旅行で、両方の良いところを取り入れましょう。
ほぼ個人で：GEM、ギザ、サッカラ
エジプト旅行を計画する際は、暑さ、混雑、ペース、そして学びたい魅力的（しかししばしば圧倒的な）事実を考慮することが賢明です。できるだけ休息を取ることが重要です。良い選択肢の一つは、ギザから旅を始め、組織化されたツアーに合流する前に数日間自分のペースで過ごすことです。これにより、旅の疲れを癒すためにホテルでリラックスする時間ができ、エジプトのすべてに慣れながら観光を管理しやすくなります。
大エジプト博物館内の最も短いツアーでも、アラバスターとガラスで作られた博物館自体の見事な建築、入り口に36フィート（約11メートル）の高さでそびえ立つ3,200年前のラムセス2世のファラオの像、大階段の60体の像、そして8万平方フィート（約7,400平方メートル）のツタンカーメンギャラリーの主要部分を見ることができます。しかし、パッケージツアーでGEMを訪れると、この巨大な博物館の10万点の遺物のハイライトしか見ることができません。
見逃し感を感じたくないなら、自分のペースで歩き回り、詰め込まれた旅程の次の場所へのツアーバスの出発時間を気にせずに、興味を引くものにじっくりと時間をかけられるよう、GEMを自分で訪れてみてはいかがでしょうか。GEMは個人で訪れるのが簡単です—案内板は英語、アラビア語、点字で表示されています—より詳しい専門知識が必要な場合は、別途ガイドを予約することもできます。
エジプト初日は、GEMを訪れましょう。2日目は、屋外に出てギザのピラミッドとスフィンクスを見学しましょう（周囲のマスタバや墓を歩き回り、ラクダを観察し、観光客の少ない場所でランチを取る十分な時間があります）。チケットや場所間の移動についてはホテルにアドバイスを求めるか、あなたに最適なタイミングでガイドを手配しましょう。
サッカラのネクロポリスを2日目に追加することもできますが、時間があれば3日目の遠足にしましょう。サッカラはギザから車で40分の場所にあり、カーシェアやタクシーで行くことができますが、プライベートガイドを手配すると便利です。
サッカラは活発な考古学的遺跡であり、いくつかの最古のピラミッドがあります。4,700年前のジョセルのピラミッド（6つの段があることからステップピラミッドと呼ばれる）は、エジプト最初の巨大ピラミッドであり、かつて世界で最も高い建物でした。複合施設の二重入口/出口で立ち止まり、見事な石灰岩の寺院の壁と柱を鑑賞することを忘れないでください—一部は現代の高級ホテルの一部のように見えます。
サッカラは—ギザではなく—ピラミッドの内部に入るのに最適な場所です。ステップピラミッドの下には、3.5マイル（約5.6キロ）のトンネルと400の部屋の迷路があります。ピラミッドの裏側には、内部に通じる階段があります—一般公開はされていませんが、覗き込むとあなたの内なるインディアナ・ジョーンズが刺激されるでしょう。追加チケットを購入すれば、内部の一部を歩いて、90フィート（約27メートル）下にあるファラオの埋葬室を覗くことができます。
ウナスのピラミッドの内部にも入ることができます。紀元前24世紀に建てられたウナスの外観は廃墟となり、瓦礫の丘のように見えます。しかし内部では、天井の低い廊下を歩いて、玄武岩の石棺がある装飾された埋葬室に行くことができます。サッカラのピラミッド内部で見たものと、後に王家の谷で訪れる新しい墓を比較してみましょう。
サッカラの近くには、野外博物館とラムセス2世の巨像があるメンフィス（ミト・ラヒナ）もあります。未完成の34フィート（約10.4メートル）の長さの像は横たわり、太陽から保護されています。2つのレベルで周囲を歩き回り、それを作るのに必要な技術を感じることができます。
ツアーで：ルクソール、アスワン、ナイル川クルーズ
エジプト旅行は、ルクソールへの訪問なしでは完結しません。この地域のハイライトには、市内中心部にあるルクソール神殿、近くのカルナック神殿、さらに離れた場所にある王家の谷の65の墓、そして女性ファラオ、ハトシェプストの葬祭神殿があります。アスワンにも多くの見どころがあり、2つのダム、未完成のオベリスク、美しい島にあるフィラエ神殿、地元の文化を体験する機会などがあります。ナイル川沿いには、エドフ、クヌム、コム・オンボなどの神殿があります。
ルクソールとアスワンには何らかの形でガイド付きツアーが必要です。交通機関や最適な時間帯での訪問は、ツアーガイドによって大幅に容易になり、もちろん彼らは専門知識と見ているものについての説明を持っています。一方の都市または他方の周辺の観光地だけを見たい場合は、ホテルに滞在してプライベートガイドやグループ日帰りツアーを予約することもできます。
ガイドは、最適な時間に各トップスポットに連れて行き、見ているものを説明するだけでなく、あなたの興味に合わせて調整するのにも役立ちます。王家の谷のチケットでは、その日開いている墓の中から3つに入ることができます。ガイドはあなたに最適なものを選ぶのを手伝ってくれます。また、王家の谷の3つの追加チケット（ツタンカーメン王の墓、カラフルなラムセス5世と6世の墓、保存状態の良いセティ1世の墓）をすべて購入するかどうかを決めるのにも役立ちます。
ナイル川クルーズでリラックス
ナイル川クルーズは、ルクソール、アスワン、その間のユニークな観光地を見るのに最適な方法です。多くのエジプトパッケージツアーにはナイル川クルーズが含まれており、時には自社の小型ボートを使用し、時には大型ボートの複数の客室を予約します。完全なエジプトツアーを予約する代わりに、ナイル川部分だけのクルーズを予約して、ナイル川部分の組織化された利点をすべて得ることができます。そうすれば、ギザ、サッカラ、カイロを自分のペースで個別に訪れることができます。
ユニークなナイル川クルーズのオプションとして、Kemetaleがあります。ここでは、手作りの船「ケメト」で航行します。この船はエンジンを持たず、2つの古典的なダハビヤの帆を備えています。元々はファラオのために建造されたダハビヤは、エジプトの最初期の観光客の一部によって使用され、現在も少数の会社がダハビヤの航海を提供しています。Kemetaleの11の客室、19人の宿泊客を収容するケメトは、伝統的なダハビヤの外観と雰囲気を維持しながら、ガラス張りのシャワーやWiFiなどの現代的な快適さと小規模なおもてなしを組み合わせています。
Kemetaleでは、個人で行うのが難しいエジプト旅行の部分だけを予約できます。もちろん他の川クルーズのみのオプションもありますが、Kemetaleのような小型船（そしてより長いツアー）には、混雑が少なく、非典型的な観光地を見る機会やよりリラックスしたペースで旅行できるという利点があります。Kemetaleは3泊から7泊のクルーズを提供し、片道と往復の両方のオプションがあります。ペースが楽なだけでなく、帆の力にはもう一つの利点があります—他のナイル川ボートのディーゼルエンジンは、臭いや騒がしい旅行になることがあります。
Kemetaleでは、船内のエジプト学者が神殿や墓への訪問に同行し、質問に答え、エジプトの歴史と文化を説明します。
Kemetaleが立ち寄る場所の一つはエスナです（他の多くのナイル川クルーズは近くの川の閘門を通過するのを待つ間、ここで短時間だけ停止します）。エスナは14世紀に建てられたエジプト最古のミナレットの一つがある魅力的な市場の町です。ここには赤い砂岩で作られたクヌム神殿があり、紀元40年から250年の間にプトレマイオス朝とローマ皇帝の指導の下で完成した、古代エジプトとローマのスタイルが融合したものです。保存状態の良いヒュポスタイルホールを訪れて、6つの外柱、18の色鮮やかな内柱、そして天井の精巧な天文学的装飾を鑑賞することができます。また、かつて作られた最後の既知のヒエログリフ碑文（紀元250年、ローマ皇帝ディオスによる）もここにあります。歴史的なエスナの再活性化は2025年アガ・カーン建築賞を受賞し、KemetaleのKemet船はこの都市で手作りされました。
2026年には、Kemetaleのナイル川クルーズ用の2隻目の手作りダハビヤ「デシュレト」が登場します。ケメトと同様に、デザイン重視の船で、おもてなしとエジプトの専門知識を強調しています。両方とも、オープンエアのダイニングルームで提供されるオーガニックなファームトゥテーブル料理と、エジプト綿のベッドリネンを備えた客室が特徴です。
Kemetaleでは、客室または船全体を予約でき、完全にカスタマイズされた体験を設計してもらえます。Kemetaleのおもてなしと専門ガイドをもっと体験したい場合は、食べ物、音楽、芸術と歴史、宗教、バードウォッチング、砂漠、または紅海でのスキューバダイビングに焦点を当てたキュレートされたエジプト体験も他の地域で提供しています。
限定利用：アブシンベルへのフライト
ナイル川クルーズの後、カイロに戻って帰国する前に、アブシンベルへの旅行を検討する価値があります。アブシンベルは自分で見ることもでき、ほとんどのツアーやナイル川クルーズ運営者は日帰り旅行オプションとして提供しています。
アブシンベルはスーダン国境近くのナセル湖にあります。アブシンベルの2つの巨大な神殿はラムセス大王のために建てられ、小さい方は彼の妻ネフェルタリに捧げられたと考えられています。
ほとんどの旅行者はアスワンからの飛行機を選びます（片道、車で4時間）。ツアーオペレーターはグループのために航空券を予約するため、個人で達成するのが難しい可用性と割引を提供できます。飛行機を利用する場合は、非常に早朝の出発と、太陽の下で神殿まで20分歩くことを覚悟してください。日陰は神殿の内部と道のりのほんの数カ所だけです。フライトスケジュールでは、すべてを素早く見るのに十分な約1時間の探索時間が与えられます。よりリラックスしたペースを望む場合は、近くにいくつかのホテルがあります。
人生で一度しかエジプトに行かないなら、アブシンベルへの遠足を追加することをお勧めします。
ほぼ個人で：カイロに戻り、アレクサンドリアと紅海へ
帰国前に、カイロで少なくとも2日間を計画しましょう。カイロには素晴らしい博物館（遺物が発見された場所をいくつか見た今、GEMに戻りたいと思うかもしれません）、観光客を歓迎する見事なモスク、「ハンギングチャーチ」のようなコプト・キリスト教の遺跡、600年前のバザールなどがあります。見たいものによって、ガイドを予約して案内してもらうことができます（食べ物ツアーは常に地元の文化について学ぶ最良の方法の一つです）。自分でカイロを見たい場合は、タクシー、カーシェア、メトロで移動できます（バスやミニバスもありますが、経験豊富な旅行者向けです）。
まだエジプトをもっと見たいですか？アレクサンドリアへの日帰り旅行を予約しましょう（多くはサッカラ近くのラムセス大王の巨像を見る機会がなかった場合、途中でメンフィスにも立ち寄ります）。この地中海の都市は、時間があればより長い滞在にも適しています。紅海も、優れたスキューバダイビング、シュノーケリング、ビーチタイムで魅力的です。
最高のエジプトツアーは、あなたの個人的な好みに完全にキュレートされたものです。次に良いのは、船内にエジプト学者がいる小型ボートのナイル川クルーズと個人旅行を組み合わせることです—必要な場所ではガイド付きで、必要でない場所では自分のペースでエジプトを体験できます。
