「あと2～3万円でも余裕があれば、生活の安心感や心のゆとりが出るのに」。そんな時に脳裏をよぎるのが「副業」だ。とはいえどんな副業が現実的なのかは不安がよぎる。株式会社ビズヒッツが実施した「月3～5万円稼げた副業に関する意識調査」のデータを見ながら、実際に副業をした人たちの実態を紐解いていこう。
【調査概要】
調査対象：月3～5万円程度の副業収入を得た経験がある人
調査期間：2025年7月12日～26日
調査機関：自社調査
調査方法：インターネットによる任意回答
有効回答数：261人（女性148人／男性113人）
回答者の年代：20代 21.5％／30代 31.0％／40代 25.7％／50代以上 21.8％
月3～5万円を稼げた副業の特徴
「どんな副業をしたのか」でもっとも多かったのは「ライティング」、次いで「フリマアプリでの物販」。どれも始めやすく、損失を負うリスクが小さい点が共通している。
リアルな声は次のとおりだ。
「あまり専門スキルがなくても、書く仕事は始めやすかった」（30代女性）
「フリマアプリで不要品を売っていたら、いつの間にか副収入になった」（40代男性）
「飲食店のパートは、働いた時間がそのまま収入になる安心感があった」（50代以上女性）
在宅ワーク系は時間調整がしやすく、アルバイト・パートは時間給など収入の見込みが読みやすい。そういった利点がある副業が人気のようだ。
副業を見つけた方法
「どのようにして副業を見つけたか」という質問の回答で、上位に多かったのは「知人の紹介」。口コミによる安心感が大きいようだ。また、ネット検索やクラウドソーシングなどオンライン経由の探し方も広がっている。
「友人が紹介してくれて、実態を聞けたのが安心につながった」（30代女性）
「クラウドソーシングを調べて応募した。とにかく数をこなした」（40代男性）
「SNSで募集を見つけた。自分の得意が仕事になる感覚があった」（20代女性）
ネット系で求人を探すのは「選択肢が多い」というメリットがある一方で、「実際にやってみるまで仕事内容がわかりにくい」という不安も示された。
副業で稼ぐうえでの７つの壁
「副業で大変だと感じたこと」について、もっとも多かったのは「時間の確保」。本業や家事・育児との両立が難しく、夜間・早朝に作業せざるを得ない人も多いようだ。
「小さい子供がいるので、毎日安定した時間を確保できない」（30代女性）
「仕事終わりや休日の、時間の確保」（40代女性）
「知り合いのペースで案件が来るので調整が難しかった」（50代以上男性）
また収入が不安定という声も目立つ。
「シフト制で毎月の金額にばらつきがあった」（30代女性）
「案件がなく、月に数回しか働けない時期もあった」（50代以上男性）
仕事内容のハードさやスキル習得の負担もあがった。
「パン工場。立ち仕事で忙しい」（40代女性）
「動画編集は、技術的に慣れるまで大変だった」（30代男性）
「屋外の受付業務で体調を崩し、後遺症が残った」（50代以上女性）
さらに、単価の低さや収益化までの長い道のりも課題となっている。
「Web漫画のカラーリング。作業内容の割には単価が低かった」（20代女性）
「低単価で実績を積む時期がつらかった」（40代女性）
「学んでも案件につながらない期間が長かった」（40代男性）
副業の壁ランキング７位の「体力的にきつい」については、生々しい声が寄せられている。
「本業の休日を1日使うため、休みがなくて体力的に大変」（20代 女性）
「本業を終えた後に副業をするのは、体力的にも時間的にもハード」（30代 男性）
「昼は会社勤めで、帰宅後に着替えて副業先に行っていました。副業は夜中の1時までで、帰宅は2時くらい。お風呂に入って寝るのは3時くらいになり、朝起きたら会社へ出勤。体もメンタルもボロボロで、体調を崩しました」（50代以上 女性）
