副業収入の使い道は「生活費」
「副業収入の使い道」について多かったのは「生活費の補填」。続いて貯蓄、趣味、投資、美容などがあがった。

「生活費とスキルアップの講座代に充てた」(20代男性)
「生活費に回しつつ、たまに副業のお金で旅行へ行った」(30代男性)
「貯金が基本だが、家族との外食にも使った」(40代女性)
副業収入は「生活の支え」と「将来への備え」、さらに「楽しみ」の3方向で使われているようだ。
副業を始める前に気づくべきこと
今回の結果を受けてリサーチ元は次のように考察している。「月3~5万円の副収入は家計の安定に役立つが、副収入を前提にやりくりするにはリスクがある。準備・片付けを含めた実質的な時間単価や、家族や自身の健康への負担、確定申告などの“見えないコスト”にも注意が必要だ」。
副業が「趣味が収入になる」「好きなことを広げる」という方向に作用するなら、自身や家族にとってプラスに働くだろう。しかし、生活費の不足を埋めるために体を酷使し、健康や本業に支障が出る状況は本末転倒だ。本来なら、本業の収入だけで日常が成り立つ状態が望ましいが、給与を月3万円上げることは容易ではない。
今回の調査から浮かび上がるのは、「副業で補わなければ生活が成り立ちにくい現実」だと感じる。副業が広がること自体を否定するわけではないが、この状況を企業や国はどう捉えるべきなのか。人々が疲弊する前に、長く働き続けられる仕組みやゆとりのある暮らしを整えることが求められるのではないか。


