つまり、完璧主義は「高い基準を持つ努力家の美徳」に見えて、実際には「行動できない最大のブレーキ」になり得るのです。
進化の過程で備わったこの慎重さが、現代人にとっては「過剰なブレーキ」として働いてしまいます。
YouTube動画を撮影するのに失敗したところで命に関わるわけではないのに、脳は「完璧でない=危険」と判断し、「もっと情報が必要」と行動にブレーキをかけてしまうのです。
これが情報飽和ブレーキの生物学的な基盤なのです。
本人は自分が停滞していることに気づきにくい
情報飽和ブレーキがかかる人には、共通した特徴があります。
それは完璧主義的で、失敗を恐れ、効率を重視するということ。
これらは本来、優秀な人の特質です。
しかし現代の情報環境では、これらの特質がブレーキとして働いてしまいます。
「完璧な情報を集めてから行動しよう」と思うのですが、現代において情報は無限にあります。
「失敗しない方法を見つけよう」と思うのですが、失敗しない方法なんて存在しません。
「最も効率的な方法を選ぼう」と思うのですが、効率性は実際にやってみなければわからない部分が大きいのです。
そうやって、本来は行動を後押しするはずの情報が、逆に行動を阻害する要因になってしまいます。まるで、出口を探すために地図を見続けて、実際には一歩も進んでいない状況のようです。
そして、この状況がさらに厄介なのは、本人は「ちゃんと準備している」と感じているため、自分が停滞していることに気づきにくいという点です。
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