ヘルスケア

2025.12.24 10:15

「努力家」と「決められない人」は紙一重という心理学的な理由

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「もっといい方法があるかもしれない」

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この思いに、心当たりはないでしょうか。

知人に勧められた英会話教室に通い始めたとします。

しかし「もっと上達したい」と思い、学習方法を調べ始めると、オンライン英会話、アプリ学習、多読、シャドーイング、瞬間英作文など、無数の方法があることを知ります。

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それぞれの方法には熱心な支持者がいて、「これが最高だ」と主張しています。

体験談を読めば、どれも効果があるように見える。

でも同時に、「この方法では上達しなかった」という否定的な意見も目にします。

そうやって情報を集めるうちに、最初の「英会話教室に通う」というシンプルな計画は、複雑な選択問題に変わってしまいます。

この状態になると、脳は「完璧な選択」を求めるようになってしまいます。

「せっかく時間をかけて調べたのだから、最も効率的で、最も確実で、最も自分に合った方法を選ばなければ」と思ってしまうのです。

完璧を求めて延々と情報を集め続けてしまう

でも「完璧な選択」なんて、実際には存在しません。

どの方法にもメリットとデメリットがあり、人によって合う、合わないがあります。

それなのに、完璧を求めて延々と情報を集め続けてしまうのです。

なぜ、このような現象が起きてしまうのでしょうか?

この「完璧な選択でなければ動かない」という思考は、現代ではしばしば逆効果になります。

心理学の研究でも、完璧主義の傾向が強い人ほど行動開始を遅らせ、失敗を恐れて挑戦を避けることが明らかになっています。

さらに、完璧主義は「先延ばし」とも深く関連しており、「まだ準備が足りない」「もう少し整ってから」と考えるあまり、一歩を踏み出せなくなってしまうのです。

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文=土肥優扶馬/読書インフルエンサー

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