宇宙

2025.12.06 16:00

「2025年最高の流星群」が始まった ふたご座流星群の見ごろはいつ?

ふたご座流星群。中国・内モンゴルのクブチ砂漠で2020年12月13日に撮影(bjdlzx/Getty Images)

ふたご座流星群。中国・内モンゴルのクブチ砂漠で2020年12月13日に撮影(bjdlzx/Getty Images)

年間で最大の流星群である「ふたご座流星群」の活動が12月4日に始まった。北半球から観測しやすいこの流星群は、澄んだ暗い空でなら1時間に最大120個の流れ星が出現する可能性があるにもかかわらず、天文ファンに見過ごされがちだ。

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米国流星学会(AMS)によれば、2025年のふたご座流星群の活動は12月4日(木)から17日(水)まで続き、最も多くの流星が流れる極大夜は米国時間で13日(土)夜~14日(日)明け方となる。(編集部注:日本からは、国立天文台によると13日夜~14日明け方と、14日夜~15日明け方の2夜が見ごろになりそうだとのこと)

活動期間中は、晴れた夜ならいつでも流れ星を見られるチャンスはあるが、極大夜のほうがはるかに観測しやすい。

ふたご座流星群は、明るく色彩豊かな流れ星で知られている。極大時には月明かりのない夜空でなら1時間あたり最大120個の流星が出現する。2025年12月14日は月が午前2時頃まで昇ってこないため、観測条件は比較的良い。

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ハワイ・マウナケア山頂にあるジェミニ北天文台の上空に降り注ぐふたご座流星群。2020年12月13日撮影(International Gemini Observatory/NOIRLab/NSF/AURA)
ハワイ・マウナケア山頂にあるジェミニ北天文台の上空に降り注ぐふたご座流星群。2020年12月13日撮影(International Gemini Observatory/NOIRLab/NSF/AURA)

母天体は小惑星

ふたご座流星群の流星物質はすべて、地球近傍小惑星フェートン(ファエトン:3200 Phaethon)の塵や破片だ。彗星以外の天体を母天体とする流星群は、主要な流星群では数少ない。フェートンは524日周期で太陽を公転しており、その破片の帯を地球の軌道が横切る際に、地球の大気に突入した破片が流星となる。

1833年にミシシッピ川で初観測

ミズーリ州天然資源局によれば、ふたご座流星群は1833年にミシシッピ川を航行する船の船長によって初めて目撃・報告された。その後、1862年に米国と英国の天文学者によって正式に観測された。

ミズーリ州では発見を記念してふたご座流星群の観望会を開催しており、今年は12月13日夜に州内3カ所の州立公園(エレファントロックス、ロアリングリバー、ベネットスプリング)で開かれる。

冬の流星群たち

2025年12月に観測できる流星群は、ふたご座流星群だけではない。12月22日の冬至の晩から翌明け方にかけて、「こぐま座流星群」が控えめながら極大夜を迎える。さらに、年明け1月3日~4日には「しぶんぎ座流星群」が極大を迎え、冬の流星群シーズンは幕を閉じる。

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forbes.com原文

翻訳・編集=荻原藤緒

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