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2025.12.09 07:15

生成AIの回答を鵜呑みにしない。格安SIMの引用元は7割がアフィリエイト

Getty Images

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商品の比較検討を生成AIにさせるとき、いったいAIはどこから情報を仕入れて答えを出すのか、気になるところだ。じつは、業種によっては約7割がアフィリエイトメディアであることがわかった。

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AIOやGEOなどの対策サービスを手がける広告代理企業カラックは、2025年9月27日から10月20日の間、比較検討関連のクエリ(質問)に対して生成AIが引用したURLの分析を行った。具体的には、4つの業種で比較検討クエリを行った際に、回答で紹介された情報の引用元となったメディアのタイプの割合を算出した。

業種は、格安SIM、新電力、AGA(オンライン診療)、低用量ピル(オンライン診療)の4つ。メディアのタイプは、おもにアフィリエイトメディアとオウンドメディアだ。アフィリエイトとは、製品やサービスを提供する企業と提携してそれらを宣伝し、ユーザーのクリック数などに応じて報酬を受け取る「成果報酬型広告」のこと。インフルエンサーのコンテンツや比較サイトなどがこれに含まれる。オウンドメディアとは、製品やサービスを提供する企業が直接運営する自社サイトなどのメディアのことだ。

その結果、全体としてアフィリエイトメディアが約46パーセント、オウンドメディアが約42パーセントとなった。だが、業種ごとにこの割合は大きく異なる。格安SIMはじつに69パーセント、新電力は46パーセントがアフィリエイトだった。だがオンライン診療はそれが逆転して、アフィリエイトの割合は少なくなる。

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その背景には、医療系では事業主体や専門家の意見が重視されるためオウンドメディアの比率が高くなると考えられる。反対に格安SIMは、事業者の主張よりもユーザーの声が重視されるためと思われる。

次ページ > 一般ユーザーと企業はどう対処すべきか

文 = 金井哲夫

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