キャリア

2025.12.07 09:15

年を取って後悔した「20代の怠慢」ワースト1は資格取得

gettyimages/ Yuto photographer

ランキングからにじむ「お金の不安」

興味深いのは、今回のランキングに将来の生活に直結する金銭面の項目が3つ入ったこと。資産運用、貯金、お金の勉強——いずれも「早く始めるほど効果がある」行動ばかりだ。

advertisement

回答者からは、「もっと早く投資を始めていれば複利を味方にできたのに」「正社員のうちに貯金をしておけばよかった」などの声が多く寄せられた。30代以降になると、結婚・出産・住宅購入などで支出が増えるため、「やらなかった」という20代の選択がそのまま現在の負担につながっている。

「まとまった時間が必要なこと」ほど後悔になる

調査元ビズヒッツの記事監修者であり、人材育成領域を専門とするアドバイザー・神山晃男氏は今回の結果を受けて次のように述べている。「資格取得や旅行のように まとまった時間が必要な行動ほど、後から悔いになりやすい 」。若い頃は「時間は無限にある」と思いがちだ。しかし実際には年齢が上がるほど時間を確保するのは難しい。その現実がランキングにも反映されている。

また神山氏は、「30代や40代から始めても遅くはない」とも指摘している。この分析は後悔組の人たちには希望となる指針ではないか。

advertisement

今回の調査を見て強く感じるのは、30代・40代はお金の勉強や資産形成を始めるのに十分間に合う年代であるという点だ。また、語学や資格勉強、キャリアにかかわる学びも同様である。20代でできなかったことがあったとしても、それが「もう無理」という意味ではない。むしろ、後悔をきっかけにして動き出すことが、将来の選択肢を確実に広げる。

50代になれば、「40代で始めておけばよかった」と思うことが出てくるだろう。だからこそ、後悔した今が最適な始まりどきとも言える。今回の調査は、20代だけでなく、すべての世代に向けて「行動を先送りしない価値」を示したのではないだろうか。

プレスリリース

文=福島はるみ

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事