「自信に満ちた好奇心」を育む
自信は試行錯誤の敵ではない──敵は自己満足だ。リーダーに求められるのは、信念を軽やかに維持することだ。つまり、大胆に行動しながらも、自分が間違っている可能性を念頭に置く姿勢だ。そうした緊張感は、心地のいいものではないが、必要不可欠だ。
言葉遣い
「自信に満ちた好奇心」を育む第1歩は、言葉遣いだ。「私は確信している」ではなく、「自信はあるが、検証してみよう」と言うだけでも、優柔不断という印象を与えることなく、オープンな姿勢を示せる。これにより、周りの人間の考え方や話し方が変わっていく。
自分にはない視点、異なる意見
さらにリーダーは、情報摂取のバランスに配慮することができる。通常のネットワークの外にある視点も取り入れるよう努めよう。自分とは異なる意見を持つ人の見解なら、なおのこといい。自分を支持する声だけでなく、多様な声に耳を傾けることで、見識が広がり、適応性を持った意思決定が可能になる。
学びを高く評価する
最後のポイントは、成果だけでなく、学びを高く評価することだ。試行錯誤がたとえ失敗に終わったとしても、インサイトをもたらしてくれたのであれば、称賛しよう。こうしたことを積み重ねていくうちに、謙虚さが、単なる個人的美徳ではなく、組織文化の規範へと変わっていく。
真のリーダーシップが息づく狭間
最も優秀なリーダーは、確実さを追い求めない。彼らは、確実さをマネージする。彼らは、好奇心のない自信は傲慢さを生む一方で、自信のない謙虚さはためらいにつながることを知っている。真のリーダーシップは、この2つの間に息づいている。
自信は行動を生み出す。好奇心は、正しい方向性を維持する。その2つの違いを知る人にこそ、未来がある。


