リーダーシップ

2025.12.11 10:15

疲れた脳を休ませる「1週間で効果が実感できる」3つの方法

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なぜ単純作業が効果的なのでしょうか?

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それは、脳には「競合の原理」があるからです。

思考を司る前頭部と、感覚を処理する後頭部は、シーソーのような関係にあります。

体を使って何かをすると、感覚情報が後頭部に集まり、前頭部の興奮が自然と鎮まるのです。

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浴槽をスポンジでゴシゴシ洗っているときの、あの無心な感覚。それが脳疲労からの回復サインです。

単純作業で視覚、聴覚、触覚、筋肉の感覚など、様々な感覚が得られると、忙しかった頭が鎮まります。

反対に、こうした感覚が得られないと思考が暴走します。「疲れたからテレビを見ながらごろごろしよう」と思っても、仕事のことばかり考えてしまう。

これでは本当の休息になりません。

疲れた脳は、体の感覚を使うことで鎮まるのです。

「手を動かす=休息」と覚えておきましょう。

「通知」を戦略的に整理する

優秀なビジネスパーソンほど、通知設定を徹底的に管理しています。

恐らく、通知が自分の集中を妨げているのを感覚的に理解しているからでしょう。

「忙しいのに集中できない」と感じている人の多くは、実はデフォルト設定のまま情報環境を放置しているケースがほとんどです。

とはいえ、「通知を全部オフにしましょう」というのはなかなか難しいと思います。

そこで、まず試してほしいのが、ポップアップ通知をアイコンバッジ表示に変更すること。画面に飛び込んでくる通知を、アイコン上の数字表示に変えるだけで、「割り込み」から「確認」へと情報処理の主導権が移ります。

これだけで作業の中断回数が大幅に減少します。

スマホのホーム画面も見直しましょう。

表示されているアプリ1つ1つが、実は小さな「選択コスト」を発生させています。1週間使わなかったアプリは2ページ目に移動。本当に必要なアプリだけを一軍として残してください。

メールやチャットの新着通知については、こう考えてみてください。

「その場で返信する時間がないなら、通知を見る意味はない」

結局、適切なタイミングでまとめて確認した方が、効率も上がりますし、焦らずに返信を打てるので聞きたいことを書き忘れるなどのミスも少なくなります。

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文=菅原洋平/作業療法士

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