働き方

2025.12.16 10:15

合理的なドイツ人が「通勤時間は短く」朝早く仕事を始めて、早く家に帰るワケ

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ドイツには、日本で言うところの東京のような大規模な都市はありません。

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例えばミュンヘンはドイツの感覚だと「大都会」ですが、ミュンヘンの端に住んでいても、地下鉄に乗れば、15分もあれば街の中心部に行けます。

ドイツの人はミュンヘンを「都会だから人口密度が高い」と言いますが、日本の感覚から見ると「のんびりとしたかわいい街」です。

ドイツは歴史的に見ても地方分権で、主要な企業も人口も地方に分散しています。

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結果として、郊外に住んでいる場合を除いてミュンヘン市内に住んでいる場合、通勤は総じて「ラク」です。

例えば東京なら、23区の端に住んでいる人が渋谷や新宿に出勤するのも、東京の西側に住んでいる人が銀座に出社するのも、なかなか大変です。

しかしドイツの場合、街の規模からも、そのあたりのストレスは低いと言えるでしょう。

もっとも、近年はホームオフィスという働き方が進み、郊外に住んでいても、都会に住んでいても、「家で仕事をする」わけですから、あまり変わりないケースも見受けられます。

通勤スタイルに合わせて住む場所を選ぶ 

「働き方」や「ストレス」について考えるとき、「通勤時間」は案外見落とされがちです。

「仕事による疲弊」だと思っていたのが、意外と「通勤によるストレス」だった、という場合もあります。

そして「仕事で大変な思いをしているところに、通勤という負担がかかると、さらに疲弊してしまう」というのも無視できません。

通勤については、引っ越しが可能な場合、長い目で見て自分の健康のためにも動いてみる価値がありそうです。

会社に着いてからのノラさんのルーティンは、「パソコンを立ち上げてから、会社のキッチンにあるコーヒーマシンにコーヒーを取りに行くの。弁護士事務所には合計で約50人の社員がいたのだけれど、私の部屋は上司と私の2人部屋だったから、ほかの部署の人と話す機会もなくて。だから朝のコーヒータイムは、ほかの部署の人と交流をするいい機会だったの。とはいっても仕事の話ではなく、週末や休暇の話をしたり、気軽な感じの会話が中心」ということです。

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文=サンドラ・ヘフェリン

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