食&酒

2025.11.24 16:30

Virgin Winesが選ぶ「世界最高」のワイナリー50

アルゼンチン、メンドーサのワイン農園(Shutterstock.com)

21. Bodegas Bianchi(ボデガス・ビアンキ)

所在地:アルゼンチン、メンドーサ州サン・ラファエル

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ボデガス・ビアンキは、四世代にわたりビアンキ家が運営。1928年創業で、メンドーサ南部のワイン地域の要石であり続ける。サン・ラファエルを拠点に、ウコ・ヴァレーにも第二の拠点を持つ。原生チャニャールの木が点在する8ヘクタールの庭園と、樹齢70年のオリーブ林を擁する。代表銘柄はEnzo Bianchi Gran Corte(エンツォ・ビアンキ・グラン・コルテ)やFamiglia Bianchi Malbec(ファミリア・ビアンキ・マルベック)。7年連続でTripAdvisorのTraveler’s Choice Awardを受賞し、年間5万人超を迎えるアルゼンチンのワインツーリズムの先駆者でもある。ガイド付き試飲、畑とワイナリー見学、ピクニック、景観サイクリング、ブレンド作り体験などを提供する。

22. Trivento(トリヴェント)

所在地:アルゼンチン、メンドーサ

トリヴェントは、メンドーサの気候を形作る三つの風、ポラール、ソンダ、スデスターダにちなんで名付けられた。1996年、チリのワイン生産者ビーニャ・コンチャ・イ・トロのアルゼンチン拠点として創業。畑はルハン・デ・クージョとウコ・ヴァレーにまたがり、標高は900〜1200メートル。Best of Wine Tourismのサステナブル・プラクティス部門で銀賞を受賞する。ブドウ畑の自転車ツアーや、風がブドウの生育とワインの個性にどう影響するかを辿る「Winds of Terroir」ツアーを体験できる。

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23. Finca Sophenia(フィンカ・ソフェニア)

所在地:アルゼンチン、メンドーサ州グアルタジャリ

フィンカ・ソフェニアは、標高1200メートルのアンデス山麓に位置し、アルゼンチン屈指のテロワールであるグアルタジャリの高地先駆者だ。25か国以上に輸出する。1997年、元Wines of Argentina会長ロベルト・ルカが設立。農園の名称はロベルトとパートナーの娘ソフィアとエウヘニアに由来し、エウヘニアの方は現在サステナブルな進化とスタイルを導く。未開墾の土壌と大きな昼夜の寒暖差が、エレガントでミネラル感に富むワインを生み、受賞歴のあるSOPHENIA Synthesis MalbecやAltosur Malbecなどが代表。パノラマ・ラウンジを備えたモダンなワイナリーでは、オリジナルの「Blending Session」(ブレンディングセッション)で自分だけのキュヴェを作れる。

24. d'Arenberg(ダーレンベルグ)

所在地:オーストラリア、マクラーレン・ヴェイル

シュルレアリスムの象徴がマクラーレン・ヴェイルの中心にある。ダーレンベルグは、1912年から家族経営を継続し、現在は四代目のチェスター・オズボーンが率いる。五階建ての幾何学的建築「d’Arenberg Cube」が最も象徴的で、ワイン造りの多層性を反映する。内部には25点のサルバドール・ダリの認証彫刻を収蔵するAlternate Realities Museum、香りの没入室、バーチャル発酵槽がある。農園では80を超えるワインを造り、「The Dead Arm Shiraz」(ザ・デッド・アーム・シラー)や「The Athazagoraphobic Cat」(ジ・アタザガラフォビック・キャット)などのカルト的人気を誇る。2024年にはオーストララシア最優秀ワイナリーに選出された。

25. Domäne Wachau(ドメーヌ・ヴァッハウ)

所在地:オーストリア、ニーダーエスターライヒ州ヴァッハウ渓谷

ドメーヌ・ヴァッハウは、ユネスコ世界遺産のヴァッハウ渓谷に根ざし、ロイベンベルクからケレルベルクに至るオーストリアを代表する単一畑を小規模栽培家が担う共同体。1714年築のバロックのケラシュレッセルに、300年以上の歴史を持つセラーがあり、リースリングとグリューナー・フェルトリーナーが静かに熟す。段々畑はドナウ川の曲線に沿い、何世紀もの栽培を物語る。「WINE.RIEDEN.HIKE」ツアーに参加し、ヴァッハウ鉄道に乗り、Alternate Realities Museum(代替現実博物館)を探索できる。テイスティングはシュタインフェーダーからスマラクトまで広がり、伝説のリート・ケレルベルクを背景にホイリゲの夜を楽しめる。

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翻訳=酒匂寛

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