食&酒

2025.11.24 16:30

Virgin Winesが選ぶ「世界最高」のワイナリー50

アルゼンチン、メンドーサのワイン農園(Shutterstock.com)

11. Viña Santa Carolina(ビーニャ・サンタ・カロリーナ)

所在地:チリ、サンティアゴ

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ビーニャ・サンタ・カロリーナは、1875年、ルイス・ペレイラ・コタポスにより創業したチリ最古級のワイナリーの一つ。ダウンタウンから数分の距離にある。1877〜1898年に、石灰と卵殻を使う稀少な「cal y canto」工法で築かれたオリジナルのセラーは、現在国家記念物。植栽家フアン・グリムが手がけた庭園とコロニアル様式の邸宅を巡り、19世紀のセラーの保存状態の良さを体感できる。

ハイライトは、Reserva de Familia Cabernet Sauvignon(レセルバ・デ・ファミリア・カベルネ・ソーヴィニヨン)などフラッグシップの試飲や、チリのブドウ栽培に関する教育ツアーである。畑は離れているが、マイポからマウレにかけ1000ヘクタール超の自社畑からブドウを調達する。

12. Brown Brothers(ブラウン・ブラザーズ)

所在地:オーストラリア、ビクトリア州

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ブラウン・ブラザーズは、1889年創業の四世代家族経営ワイナリーで、オーストラリアの醸造革新の先駆者として広く知られている。食の宝庫キング・バレーに位置し、モスカート、シエナ、タランゴなど個性ある品種を同国に紹介し、冷涼気候のプロセッコや、シラーズ、モンドゥーズ、カベルネ・ソーヴィニヨンの共同発酵による看板ブレンドにも取り組む。歴史あるミラワ・ヴィンヤードと創業時のセラードアを訪れ、限定品やバックヴィンテージ、現地限定のラベルを座って試飲できるほか、ガイド付きのブレンド体験も可能。Australia’s First Families of Wineの創設メンバーとして、オーストラリアのワインアイデンティティ形成を担う。

13. Doña Paula(ドニャ・パウラ)

所在地:アルゼンチン、メンドーサ

ドニャ・パウラは、グアルタジャリの標高1350メートルに位置し、高度、日照、科学的精密さがワインを形作る。1997年設立。ルハン・デ・クージョ、エル・セピージョ、グアルタジャリに広がる700ヘクタール超の畑を擁し、テロワールとサステナビリティを自らの管理下に置く。ルハン・デ・クージョの農園では、高地の単一区画マルベックのガイド付きテイスティングを提供し、土壌やUV曝露の違いを示す。樹冠管理やクローン研究を行うオンサイトの研究センターも見学できる。Great Wine Capitalsによりワインツーリズムの革新で表彰され、VRによるメンドーサのテロワール旅や、土壌プロファイルのテイスティング、コルドン・デル・プラタを望む薪火のアサード・ランチなどを展開する。

14. Viu Manent Winery(ビウ・マネント)

所在地:チリ、コルチャグア・ヴァレー

ユーカリ並木の道を抜けると、150年の歴史を持つサン・カルロス・デ・クナコの農園が訪問者を迎える。日干し煉瓦の壁の中で樽が眠り、馬車が古木マルベックの伝承をなぞる。1935年創業の家族経営を続けるビウ・マネント・ワイナリーは、歴史的なアシエンダ(大農園邸宅)とViBo Wine Lodgeを中心に展開している。このロッジには8室のロフトタイプの客室があり、マルベックのブドウ畑越しに朝日が昇る壮大な景色を望むことができる。沖積土に育まれた単一畑の表現を探り、微気候のテイスティングやブレンド講座、樽出し試飲に参加できる。併設のRayuela Wine & Grillでは、アンデスの絶景を前に薪火で焼き上げるリブアイを楽しめる。

15. Bodega Colomé(ボデガ・コロメ)

所在地:アルゼンチン、上カルチャキ・ヴァレー

メンドーサのよく知られた道筋から遠く離れて、ボデガ・コロメはサルタの高地砂漠に姿を現す。1831年創業、2000年代初頭にヘス家が再生。マルベックやトロンテスを含む品種を、標高3111メートルのAltura Máximaを含む4つの極限高地畑で栽培する。農園内の隠れ家のようなワインロッジEstancia Coloméに滞在し、コロニアル時代のセラーを探索し、米国人アーティストの作品だけを収蔵する世界唯一のジェームズ・タレル美術館を訪れることができる。

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翻訳=酒匂寛

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