渋谷で開催された日本限定モデルの発表イベント「NORQAIN PEAKS」のために来日した、ノルケインの副社長トビアス・カッファー。イベントでは、新しいブランドアンバサダーとして、男子体操の岡慎之助選手の就任を発表した。
「彼の非常にポジティブなエネルギーと素敵な笑顔に、すぐに好感を持ちました。若々しさがあって、体操を楽しんでいる。そして挑戦に対して前向きな姿勢を持っています」とその理由を語る。
さらにイベント翌日からは、日本全国の時計店を巡って、多くのファンとの交流を楽しんだ。
情熱こそが、挑戦を後押しする原動力
「日本という国は、私にとっても、兄(ノルケインCEO兼ファウンダーのベン・カッファー)にとっても非常に大切であり、私たちは常に日本に来ることを楽しんでいます。故郷であるスイスから飛行機で14時間もかけて来ると、私たちの活動を心から理解し愛してくれる人々が待っているからです。
いつも心から感謝し、深く感動しています。世界中どこにも素晴らしいコミュニティがありますが、日本は別格ですし、情熱的。人々がノルケインを時計以上のものとして見てくれている。たとえ過酷なスケジュールでも、この経験が私たちに1年分のエネルギーを与えてくれるのです」
だからトビアスは、いつだって笑顔なのだ。そんな彼をさらに笑顔にさせるのが、自信作だと胸を張る日本限定モデル「Wild ONE Skeleton JP 42MM」だ。
「日本の時計愛好家は、細部にまでこだわる傾向があります。そのため、繊細で洗練されたディテールに注力しました。さまざまな色を試し、検討を重ねた結果、スレートグレーとブラックの組み合わせに、ターコイズをアクセントとして加えるという配色が完成しました。私にとってもお気に入りの作品になり、自分用にも購入しました。営業スタッフも兄からも好評です」
ますます勢いを増すノルケインだが、挑戦者としての野心を失うことはない。
「それが僕たちの本質。DNAに刻まれてるんだ。僕たち兄弟は、子供の頃からスポーツに熱中し、いつだって勝ちたがっていた。現在は機械式時計に対する情熱に、僕たちの中にある挑戦者としての精神を組み合わせている。挑戦者であることは、必ずしも“最高を目指す”ことではない。“挑戦を受け入れる”ことでもあるのです。
2024年に突然思い立ってニューヨークシティマラソンに挑戦することにしたんです。兄も私もランニングは趣味ではありませんし、苦しかったけど、無事完走できました。挑戦できることを発見したら、私たちはそれに挑み、やり遂げる。その気持ちが大切なのです」
もちろん2018年の創業から現在まで、困難は数えきれないほどあった。特にCOVID-19は、ブランドがスタートし、さあこれからだという時だったため、苦労は多かった。



