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2025.11.19 09:30

忍び寄るAIバブル崩壊の影、米国テック企業の株価が続落する理由

Spencer Platt/Getty Images

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現地時間11月18日、米国の3つの主要株価指数はいずれも続落し、アマゾン、マイクロソフト、エヌビディアがその下げを主導した。エコノミストの間でAIバブルへの懸念が高まった一方で、追加の利下げへの期待が弱まったことが背景にある。

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米国東部時間18日正午時点で、ダウ平均株価は約0.9%安、S&P500種株価指数は0.5%安、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は0.8%安となった。

アマゾンとマイクロソフトはいずれも午前の取引で約3.5%安となり、エヌビディア(2.8%安)、メタ(2.5%安)、パランティア(2.5%安)、テスラ(2.4%安)、アルファベット(1.8%安)、ブロードコム(1%安)、AMD(5.5%安)の下げとともに、ナスダックの下落を主導した。

決算が予想を下回ったホームデポ株は4.3%安となり、ダウの下落を主導した。その他にもビザ(1.8%安)、アメリカン・エキスプレス(1.6%安)、JPモルガン・チェース(0.7%安)、ゴールドマン・サックス(0.3%安)など複数の銀行株も値下がりした。

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バンク・オブ・アメリカが18日に公表した世界のファンドマネジャー調査によると、AI関連株がバブル状態にあるという見方が、市場にとって最大のリスクと認識されている。調査対象とした投資家の45%が、AIバブルを最大のリスクとして挙げ、回答者の過半数は企業による過剰投資への懸念を示した。こうした見方は、AIブームの「規模や資金調達」への懸念が主因だと同行は述べている。約53%の投資家はAI株がすでにバブル状態にあると考えており、これは10月の過去最高54%からわずかに低下した。

先日、米政府が政府閉鎖により発表が延期されていた10月と9月の雇用およびインフレ関連の経済統計を随時公表すると発表したことを受け、株式市場は反応していた。エコノミストは、インフレ率は高止まりし、労働市場はさらに悪化した可能性が高いとみている。

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翻訳=江津拓哉

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