従来の時給から引き下げたプロジェクトを打診、州によっては最低賃金を下回る水準
Mercorは今回のプロジェクトで時給21ドル(約3234円)を支払っていたが、ここ数週間は作業が何度も中断し、予定されていた勤務時間も削られていたとスタッフは不満を漏らしている。「時給を下げて、さらに働けと言われるなんて、屈辱的だと感じた」と別の業務委託スタッフは語った。
Slackグループが閉鎖され、契約終了となったスタッフが掲示板レディットで状況を共有し始めた後の米東部時間12日午後1時ごろ、Mercorは彼らにEメールを送った。「当社は、タスク量や勤務時間の上限、業務の安定性に関する意見を慎重にレビューした。それを踏まえ、今後はより安定した先の見通しを立てやすい環境を整えることに尽力していく」とそこには書かれていた。
このEメールには、新たに「Nova」と呼ばれるプロジェクトで一部スタッフを再雇用する提案も含まれていた。Mercorは、より安定したタスク量と週あたりの労働時間を約束する一方、新たな時給を16ドル(約2464円)に設定した。これは従来の21ドル(約3234円)から24%の引き下げで、カリフォルニア州やワシントン州、コネティカット州といった地域の州最低賃金を下回る水準だ。
「今回の条件は、従来とは異なるが、収入の安定性と継続的な作業機会を提供することが目的だ」と、Mercorは、フォーブスが確認した業務委託スタッフ宛てのメールで述べている。
しかし、別の元スタッフはこう主張する。「業務委託スタッフとはいえ、私たちは人間だ。何の予告も警告も配慮もなしに扱われていいはずがない。私たちは、AIを扱う仕事をしているが、AIのために働いているわけではない。数千人を突然切り捨てるなんて、正しいやり方ではない」。
Mercor側、「一時的なプロジェクトだった」と主張
Mercorの広報責任者ハイディ・ハグバーグは「これは事実と異なる主張だ。これ以上コメントしない」と語った。同社のCEOのブレンダン・フーディは、この記事の公開後に、同社が業務委託スタッフに対し、「このプロジェクトが一時的なものであることは、求人情報やオンボーディング資料で事前に伝えていた」と追加でコメントした。


