アジア

2025.11.06 10:30

中国の「ハイテク強国」路線と抑圧体制は両立するのか テクノオートクラシーの誤謬

中国の習近平国家主席=ゲッティ

この点で、カナダ人の中国アナリスト、ダン・ワンの近著『Breakneck: China's Quest to Engineer the Future(仮訳:ブレイクネック──エンジニア国家・中国の未来設計)』は興味深い。この本はほかの地域についてはともかく、中国に関する論評は出色だ。ただし彼の議論は、エンジニア主導の指導層が中国の経済的成功の重要な要因のひとつだとする理論を十分に掘り下げられていない。ともあれ、ワンはこの本の中で、4中全会でも浮き彫りになった中国によるハイテク分野への注力を取り上げつつ、新型コロナウイルス禍への対応や「一人っ子政策」など、社会分野でのひどい失敗にも言及している。

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ワンの見解によれば、中国は量子コンピューティングのような分野で先駆的な発見をする科学者や研究者を見つけるのには、さほど苦労しそうにない。なるほど、この点は正しそうだ。だが、新たに浮上しつつある課題は、そうした技術を事業化・商業化できる起業家を見つけること、さらに言えば、それを国際的な規模で展開できる起業家を見つけることではないか。

これは今後の全体会議で問題になるかもしれない。いずれにせよ、中国は当面、先端技術に傾注する。中国がそれにあまりに気を取られているせいなのか、ドイツのヨハン・バーデフール外相は最近、予定していた北京訪問を、中国の外相以外、誰とも面会のめどが立たなかったとして延期せざるを得なくなる羽目になっている。

forbes.com 原文

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翻訳・編集=江戸伸禎

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