宇宙

2025.11.04 15:00

6年ぶり最大のスーパームーンが昇り、明るい「火球」が駆ける 今週の夜空

12世紀の聖堂の上に昇る「ビーバームーン」の満月(Shutterstock.com)

12世紀の聖堂の上に昇る「ビーバームーン」の満月(Shutterstock.com)

今週の夜空の最大の見どころは「ビーバームーン」の異名をとる満月だ。2019年以来最大となるスーパームーンで、とても明るい光を放つ。このため星の観察はなかなか難しいが、今週中に極大を迎える「おうし座南流星群」は、「火球」と呼ばれる非常に明るい流星が流れることで知られており、通常なら流れ星など見えそうもない月明かりの下でも負けないその輝きをとらえられる可能性がある。

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2025年11月4日からの1週間の星空観察のポイントをまとめた。

11月4日(火):おうし座南流星群の「火球」を探そう

カナダ・シムコー湖で観測されたオーロラとおうし座流星群の火球。2015年11月9日撮影(Orchidpoet/Getty Images)
カナダ・シムコー湖で観測されたオーロラとおうし座流星群の火球。2015年11月9日撮影(Orchidpoet/Getty Images)

おうし座南流星群の極大は11月5日頃で、その日を挟んで活動が活発化する期間(極大期)が比較的長い。極大時でも流星数は1時間あたり5個程度だが、火球が多く流れることで有名だ。2025年は流星の出現数、火球の数ともに増える年に当たっており、満月の光を避けて観察に挑みたい。

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おうし座南流星群がまもなく極大、スーパームーンに負けない「火球」に期待

11月5日(水)~6日(木):2025年最大のスーパームーン

北米の先住民たちに「ビーバームーン」と名付けられた11月の満月は、5日午後10時19分に満月の瞬間「望」を迎える。この満月は2025年最大であり、しかも2019年2月以来で最も大きく見えるスーパームーンだ。いつもより巨大で明るく見える満月を堪能しよう。

2025年 月の地心距離の変化と満月(国立天文台)
2025年 月の地心距離の変化と満月(国立天文台)

月がわずかに楕円を描く公転軌道上で最も地球に近づく「近地点」を通過するのは、翌6日の午前7時27分となる。もし天気がよくないなどで5日のスーパームーンを見逃してしまったら、6日の月の出に期待しよう。東の地平線から、前日と負けず劣らず大きく明るい十六夜の月が昇ってくる。

11月10日(月):月と木星のランデブー

日没から約4時間半後、半月より少しふっくらした月齢20の月が木星と並んで昇ってくる。2つの天体のすぐ上には、ふたご座の「兄弟星」も光っている。

太陽系最大の惑星で「惑星の王」の呼び名を持つ木星に双眼鏡向ければ、ガリレオ・ガリレイが発見したことから「ガリレオ衛星」として知られる4つの衛星、ガニメデ、エウロパ、カリスト、イオが、光の点として見えるだろう。

2025年11月10日(東京:午後10時頃)の東の空(Stellarium)
2025年11月10日(東京:午後10時頃)の東の空(Stellarium)

forbes.com原文

翻訳・編集=荻原藤緒

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