「AIの素養はもはや『あると良い』ものではありません」。世界的なトップビジネススクールへの入学可能性を判定し、MBAなどの修士号プログラムを統括する主要機関であるGMAC(Graduate Management Admission Council、経営大学院入学評議会)からのメールにはそう書かれていた。
GMACのコーポレート・リクルーターズ・サーベイによれば、大学院修了者の採用においてAIスキルを重視する雇用主の比率は、わずか1年で26%から31%へと上昇した。これはこれまでで最大級の年次変化の一つだ。
GMACは続ける。「生成AIが職場を再編する中で、雇用主はそれに気づき、AIに堪能な卒業生への需要が高まっている」。
もはや学位だけでは足りない。トップ大学を卒業したという事実は静的なものに過ぎない。今日、そして将来の職場が求めるのは、動的であり続ける人材だ。数週間前にコーセラ(Coursera)のCEOであるグレッグ・ハートが語ったとおり、「今後10年で最も必要とされるスキルは、適応力と学び続ける意欲です」。
最近の調査もこれを裏づけている。ライトキャスト(Lightcast)の調査によれば、AIスキルを要件に含む求人は、含まない求人に比べて少なくとも28%高い給与を提示している。
ハートはこう説明した。「今、AIの登場によって、単なる知識から、実際に示せるスキル、応用スキルへと重心が移っています。だから、10年後に、常に学び続ける人間でないなら、生成AIのペースと、それがあらゆる領域の仕事のあらゆる面にもたらしている変化のために、労働市場で取り残される現実的なリスクに直面することになると思います」。
今すぐ始められる米国無料AI認定コース3選
AIが、給与の上昇から人員削減、非学位のキャリアパスに至るまで職場のあらゆる事柄を左右しつつある。ここでは、学位に加えて自分の市場価値を高めるために受講できる、完全無料のAI認定コースを3つ紹介する。
1.AI for Marketing Certification Course(ハブスポット)
ハブスポット(HubSpot)は「HubSpot Academy」を通じて、認定が付与される完全無料のコース群を提供している。実践的なAIコースの1つである「AI for Marketing」では、ウェブサイトによれば、AIの力を活用して「マーケティング戦略を最適化し、顧客体験をパーソナライズする」方法を学べる。また、マーケティングにおけるレポーティングやアナリティクスのためのAIツール、コンテンツ作成における戦略的プロンプト設計についても学習する。



