経営・戦略

2025.11.02 09:15

タイパ重視のZ世代が商業施設に長居してしまう理由とは

Getty Images

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Z世代の商業施設の利用実態調査から、タイパ重視の彼らがショッピングモールなどの商業施設に滞在する時間が比較的短く、目的を果たすと早々に引き上げる傾向があることがわかった。しかしそんな彼らを呼び寄せ長時間滞在を促す要因は、いたって情緒的なものだった。

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ポップアップストアの出店支援などを展開するカウンターワークスは、早稲田大学ショッピングモール研究会と共同で、1都3県に住む18〜24歳の男女497人を対象に、訪れる目的や滞在時間など、商業施設の利用に関する実態調査を行った。商業施設とは、郊外型ショッピングモール、駅直結の商業施設、都市型ショッピングモール、デパート、アウトレットモール、商店街などが含まれる。

それによると、もっとも多く訪れるのが郊外型ショッピングモールで、1回あたりの平均滞在時間は44.5パーセントが1時間前後、13.5パーセントが30分未満。6割近い人たちがほぼ1時間で用を済ませて帰るという感じだ。なかでも滞在時間が短く30分未満の割合がもっとも高いのが商店街で、反対にアウトレットモールは2〜3時間滞在する人がもっとも多かった。

訪れる目的で多いのが、買い物、飲食、時間つぶしの順。買い物では、はっきりと目的がある短時間の「指名買い」と、長時間の「買い回り」の二極型パターンが見られるという。目的別で滞在時間がもっとも長いのは、ポップアップストア、イベント、催事だ。「体験を軸にゆっくり過ごす傾向」の表れとのこと。

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文 = 金井哲夫

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