プレミアムな「ノンアルコール飲料」がひらく未来
西川信太郎・磯部洋子|COLDRAW共同代表
COLDRAWは、天然素材の香りと味を再現可能にするプレミアムノンアルコール抽出プラットフォームだ。非加熱・短時間で低温抽出するハードと、素材パック、抽出プログラムを制御する専用アプリを組み合わせて提供する。「技術の鍵は、味がぶれない再現性と、多様な素材に最適対応できる柔軟性」と磯部洋子は言う。茶葉やハーブ、果実など幅広いレシピに対応でき、ホテルや国際イベントなど多様な場で採用が進む。
「さまざまな素材は一次産業の恵み。地域の素材や文化の魅力を、"一杯の体験"として世界に広げる手段です」と西川 信太郎。テクノロジーが文化と産業を循環させる。

西川信太郎、磯部洋子◎お酒を飲む人も飲まない人も共に楽しめる世界を目指し、2024年にCOLDRAWを共同創業。独自の抽出技術でノンアル飲料を拡張し、多様な乾杯文化を創出する。
失われる「種」を「撒きなおす」都市型ファーミング
芹澤孝悦|プランティオ代表取締役CEO
「農と食を、もう一度みんなの手に戻す」。芹澤孝悦率いるプランティオは、農の産業化により失われた種の多様性と農リテラシーを取り戻すため、都市型ファーミングを展開。ここでいう「農」とは、産業としての農業ではなく、家庭や都市で野菜を育てる暮らしの営みを指す。
種の国内自給率は10%未満、肥料も多くを輸入に頼っている。輸入が途絶えれば数千万人が食を失う。過去80年で食品用種子の約93%が消え、品種多様性を失っている。プランティオはIoTとアプリで初心者を支え、ベランダから屋上、屋内まで栽培の場を広げる。種をリジェネレートした先に新しい食文化が芽吹くと信じて。

芹澤孝悦◎2015年プランティオ設立。IoTとAIを活用し、都市生活者や企業が参加できる分散型プラットフォーム「grow」を展開。家庭などの都市での栽培データを集積し、共給共足という、みなで支える食の仕組みを開発。


