経済・社会

2025.10.27 15:15

社会イノベーションの最先端の教養 第二回・NPOの「エンドゲーム」が面白い理由

eamesBot / Shutterstock.com

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「このNPO、いい活動しているなあ。でも、この先どうなっていくのだろう?」

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そんなふうに思ったことはありませんか? あるいは、NPOってボランティアとか慈善事業でしょう?と片づけてしまっていたかもしれません。もちろん、困難な人たちに寄り添ったり、つながりをつくったりするのはNPOの大切な力ですが、それだけではない側面があります。今日の最先端の教養は、「NPOの本質」です。

世界では面白い問いが投げかけられています。
それが━━「あなたのNPOの“エンドゲーム”は何ですか?」

これは、スタンフォード・ソーシャル・イノベーション・レビュー(SSIR)の伝説の記事「What’s Your Endgame?(邦題:あなたのエンドゲームは何か?「本当に目指したい姿」を見出す」) で紹介され、世界中で注目されたたコンセプトです。これってどういうことなのでしょうか。

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え? なくなるのがゴール? そんなバカな、と思うかもしれません。企業の永続性とは逆の発想に聞こえるかもしれません。しかし、これは、NPOが「なくなる」ということでは必ずしもないのです。NPOが事業モデルや介入策の有効性を証明したその先に問われるのは、最終的にどのような形で社会課題全体の解決に貢献していくのかです。つまり、「社会課題の終わらせ方=エンドゲーム」の発想こそが、いまNPOが一番社会に規模の大きなインパクトを生み出す可能性を秘めている理由なのです。

組織を大きくするより、「社会を変える」ことが成功?

NPOが扱うのは、教育格差、孤立、環境破壊、ジェンダー不平等など、根深くて手強い課題ばかりです。ひとつのNPOがいくら大きくなっても、根本的な課題解決にはなかなかたどり着けない。だからこそ必要なのが、エンドゲームの発想です。

SSIRは、そんな社会課題を終わらせるための「6つのエンドゲーム」を提唱しています。ではそれぞれ、どんな“終わらせ方”があるのか?実際の事例とともに見てみましょう。

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文=鵜尾 雅隆(スタンフォード・ソーシャルイノベーション・レビュー・ジャパン編集長)

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