スポーツ

2025.10.24 17:30

ワールドシリーズまで中6日、ドジャースへの影響は? 医学博士の注目ポイント

MLBナ・リーグ優勝決定シリーズ第4戦で、2本目の本塁打を放ったロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平と、「何てこった」という表情を浮かべるミルウォーキー・ブルワーズの捕手ウィリアム・コントレラス。2025年10月17日、米カリフォルニア州ロサンゼルスのドジャー・スタジアムで(Sean M. Haffey/Getty Images)

さらに、欠場中の救援左腕タナー・スコットの復帰もあるかもしれない。スコットは下半身にできた膿瘍の除去手術のため、ナ・リーグ地区シリーズのフィラデルフィア・フィリーズ戦の途中から欠場を余儀なくされていた。この休養期間がスコットの復帰につながれば、ブルペンの戦力補強になる。

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ドジャースが「キレを保つ」には

さて、それではドジャースが調子を維持するためのカギは何だろうか。試合のコンディションを可能な限り再現するというのが1つの方法だ。19日には7イニングのシムゲーム(実践形式の練習試合)を実施。20日も実戦形式の打撃練習(ライブBP)を複数回行った。

フィジカル面では、試合に近い動作を繰り返す練習により、体の調子を保ち、筋肉の記憶を維持することができる。投球、捕球、打撃などの動作を何度も何度も繰り返すことがこれに含まれる。筋トレとストレッチも継続すると、筋肉の衰えや硬化の予防になる。

メンタル面も継続的なトレーニングで強化できる。具体的には、冷静さを保つための各種マインドフルネス訓練、反応速度を維持する認知トレーニング、さまざまな状況への対処を予行練習するイメージトレーニングなどだ。ビデオゲームも、メンタルとフィジカルの両面で役立つ可能性がある。また、試合当日に行うルーティンをそれ以外の日にも続けると、本番を迎えた後の調整が最小限で済む。

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チームメイト間の絆や結束を維持することも重要だ。選手たちの足並みがそろっていれば、バッテリーの息の合った配球や野手同士の送球など、連携を必要とする動きがやりやすくなる。また、チームメイトが近くにいる状態に慣れていれば、互いの感情やストレスをすばやく察知し、適切に励ますこともできる。ドジャースは球場で選手たちが共有する時間を増やす努力を続けている。たとえば日曜日と月曜日は練習終了後にチームメイト同士で過ごしたり、ア・リーグ優勝決定シリーズ第6戦と第7戦をスタジアムのスコアボードで一緒に観戦したりしている。

ドジャースは球団として、ポストシーズン中の休養期間への対応経験がある。2022年と23年は対応が不十分だったとみえ、1週間の休み明けの試合で敗退したが、昨季はうまく乗り切ってワールドシリーズ制覇を成し遂げた。

したがって、今年のドジャースは休息と体をサビつかせないこととのバランスの取り方に関して、より具体的な戦略を持っている。彼らがこの1週間をどれだけ巧みに乗り切れたかは、24日(日本時間25日)にドジャースがトロントへ遠征してワールドシリーズ第1戦でブルージェイズと対戦したときに明らかになるだろう。「Sho-time(ショータイム)」をご覧じろ。

forbes.com原文

翻訳・編集=荻原藤緒

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