テクノロジー

2025.10.28 10:30

AIを使い、あらゆるデータ分析ワークフローの効率を向上させる

NicoElNino / Getty Images

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私たちはデータの大海原を泳いでいる。あらゆるクリック、あらゆる取引、あらゆるセンサーの計測値が、数え切れない洞察を約束するデジタルの貯蔵庫に積み上がっている。だが多くの組織では、この約束はいまだ果たされていない。

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今日の企業はこれまで以上に多くのデータを収集している一方で、そのうちの最大73%が分析に活用されていないとされる。データのサイロ化に加え、データの量・増加速度・多様性の大きさが従来型の分析プロセスを圧倒し、価値あるインテリジェンスが閉じ込められたままになっているのだ。

それを解き放つ鍵は何か。そう人工知能(AI)だ。

AIは、データ分析ワークフロー全体にわたって効率を最も変革的に向上させるものとして、その価値を証明しつつある。取り込みと前処理から、分析、可視化、予測に至るまで、AIは単なる新しい道具ではない。AIは道具箱そのものの設計者になりつつある。

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業界を問わず、すでに大きな成果を上げている企業がある。AIは分析をより速く、より賢く、より身近なものにしている。ただし、この変化はまだ始まったばかりだ。先見性のあるリーダーや組織にとって、今こそ関与すべき時なのだ。

データ収集能力の拡張

AIがデータ分析の効率を高める力は、最初の段階であるデータ収集から始まる。AIツールは、自社でリアルタイムに収集するデータに加え、動画、ソーシャルメディアの投稿、音声クリップのような非構造化データなど、多様なソースからの統合を支援できる。AIエージェントは、自社のデータソースからのデータ抽出を自動化するとともに、公開されている第三者の情報源から関連情報を取り込むことで、より関連性の高いデータを提供できる。

適切に用いれば、AIツールは組織内のデータサイロを打破し、各部門からの洞察を引き寄せて、事業の健全性をより全体的に把握できるようにする。スマートなデータ収集パイプラインにより、AI分析ツールはアナリストからのプロンプト、データの利用状況などに基づいて、データ収集や変換の手法を調整できる。

たとえばペプシコは、グローバルサプライチェーン全体でAIを用いて取り込みを効率化し、倉庫や配送センターからセンサーおよびトランザクションデータを自動収集している。その結果、ほぼリアルタイムの可視性と、抽出・変換・格納(ETL)作業の大幅な手作業削減を実現している。

データのクレンジングと前処理の改善

データ収集を強化することは重要な第1歩だが、分析に向けてそのデータをクレンジングし前処理することが不可欠だ。重複や誤りの除去、データポイントの分類・整理、外れ値の特定、レポート形式の標準化といった作業は、有用な分析結果を得るために欠かせない。

ピラミッド・アナリティクスのCEOで共同創業者のオムリ・コールは、Solutions Reviewの寄稿記事で次のように述べている。「AIは、自然言語処理(NLP)やパターン認識を用いて、データのクレンジング、マージ、検証、さらには拡張といった反復作業を自動化することで、プロセス全体を高速化します。スキーマの突合とデータ整合を自動化し、標準化フォーマットを提案し、欠落した情報シグナルを補完できるのです。AI搭載ツールはデータ型を認識し、データセット間の関係を理解し、メタデータを付与し、類似資産をグルーピングして、データの分類と検索性を高めることができます」。

自然言語処理を備えた機械学習ツールは、非構造化データの前処理や、人手の前処理では見落とされがちな隠れたパターンの発見にとりわけ長けている。これは、PDFファイルやソーシャルメディア投稿のような多様なソースから情報を抽出する場合にも当てはまる。

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翻訳=酒匂寛

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