与党自由民主党の高市早苗総裁が21日、日本初の女性首相に選出され、歴史に名を刻んだ。日本で女性首相が誕生したことにより、米国は女性指導者を一度も出したことのない数少ない経済大国の1つとなった。
高市首相は先月辞任を表明した石破茂前首相の後任となる。保守派の高市首相は故安倍晋三元首相の盟友だった。
新首相の誕生で、日本は米国がいまだ破ることのできないジェンダーの壁を打ち破った。これにより、米国は女性指導者を出したことのない数少ない経済大国の1つとして取り残された。世界の主要国の中で男性のみによって統治されてきたのは、米国、中国、ロシア、サウジアラビアなどごく少数に限られる。サウジアラビアの君主制では女性の指導者が認められておらず、中国では競争を伴う国政選挙が実施されていない。ロシアの選挙は自由でも公正でもないと見なされている。これらの国々とは異なり、米国は自由選挙を実施しながらも、いまだに女性指導者を出していない。
依然として大きい日本の男女格差
高市首相の歴史的な選出にもかかわらず、日本では男女の伝統的な役割分担が根強く残っており、男女間の格差は依然として大きい。世界経済フォーラムの「世界男女格差報告書」では、日本は148カ国中118位という低い順位にとどまっている。ちなみに米国は42位だ。
実際、日本では政府や企業の幹部の中で女性が占める割合はごくわずかだ。日本の衆議院議員の女性比率はわずか9.9％であるのに対し、米国では28.7％となっている。民間企業になると、格差はさらに広がる。共同通信が実施した調査によると、東京証券取引所プライム市場に上場する1600社超のうち、女性の最高経営責任者（CEO）がいる企業はわずか13社（0.8％）にとどまっている。男女の所得を比較すると、男性の1ドルに対し、女性は平均で74.8セントしか稼ぐことができない。米国ではこの値は80.9セントとなる。
