10月24日(金):三日月と水星
日没後まもなく南西の超低空を探すと、細い三日月と水星が仲良く並んで浮かんでいる。水星の右側には火星もあるが、暗いため見つけるのは難しいだろう。いずれもあっという間に地平線の下に沈んでしまうので、観察するなら急ぐ必要がある。(編集部注:水星の高度も非常に低いので、見晴らしのよい場所で、星空アプリなどで位置を確かめてから双眼鏡で探すとよい)
10月25日(土):細い月とアンタレスが共演
日没後の南西の低空で、月齢3.8の細い月が、さそり座の「心臓」にあたる赤色超巨星アンタレスと並ぶ。月の陰の部分をほんのり照らす「地球照」を見逃さないでほしい。
10月27日(月):月が「ティーポット」の中に入る
月齢5.8の少し厚みを増した月が日没後の南南西の空で、いて座に位置する。夏の星座として知られるいて座には英語圏で「ティーポット」と呼ばれるアステリズム(星群)があり、月はちょうどその中にすっぽり収まって見える。
今週の星座:オリオン座
オリオン座は冬の夜空に君臨する星座だが、10月下旬の夜空に昇ってくる瞬間は、また格別だ。「オリオンのベルト」の通称を持つ三つ星、赤色超巨星ベテルギウス、青色超巨星リゲルといった明るい星たちが目印となって、全天でも指折りの見つけやすい星座といえる。
三つ星の近くにはオリオン大星雲(M42)がある。新しい星が生まれる「星のゆりかご」と呼ばれる領域で、肉眼でも見えるが、双眼鏡で覗くと息をのむような美しい姿を観察できる。


