米国では女性の13%、約8人に1人が生涯のどこかで浸潤性乳がんを発症する。この統計は脅威に感じられるかもしれないが、マンモグラフィー(乳房X線撮影)による早期発見で、このリスクを大幅に改善することができる。マンモグラフィーは症状が現れる前に乳がんを検出するためにX線を使用する画像診断法で、最も効果的な乳がんの検査方法だ。本稿では、女性が乳がん検診を受けるべき重要な理由を解説しよう。
マンモグラフィーは命を救う
マンモグラフィー検査を受ける最も重要な目的は、命を救うことだ。この検査は、体にしこりを感じる前、あるいは痛みや乳頭分泌物、乳頭陥没などの特有の症状が現れる前でも乳がんを検出することができる。乳がんを初期段階で発見することは、そもそも症状が現れない段階で発見することであり、生存率の向上とより効果的な治療につながる。複数の研究から、40歳以上でマンモグラフィーによる検診を受けると、受けなかった場合と比較して生存率が高くなることが示されている。
米予防医療専門委員会(USPSTF)は、平均的なリスクの女性は40歳からマンモグラフィーによる検診を開始し、74歳まで2年ごとに継続することを推奨している。マンモグラフィー検査は30分程度で終了し、結果は通常、検査当日か数日以内に判明する。
がんの転移前にも発見できるマンモグラフィー検査
英医学誌ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル(BMJ)に掲載されたスウェーデンの研究によると、40万人以上の女性を対象に25年間追跡調査を行った結果、40歳または50歳の時点でマンモグラフィーによる検診を受けなかった女性は、検診を受けた女性と比較して、ステージ3の乳がんを発症するリスクが50%高く、ステージ4の罹患リスクは約4倍高かった。初めて検診対象年齢に達した時点で受診しなかった女性は、乳がんによる死亡率が40%高かった。
ステージ4の乳がんは、乳房を超えて他の臓器に転移しているため、乳房内に限局しているがんより治療がはるかに困難だ。がんの初期段階ではそれほど積極的な治療を必要としないことが多く、化学療法や大規模な手術を回避できることもある。さらに、乳房内に限局した乳がんの5年生存率は99%を超えるが、がんが他の臓器に転移した場合、同生存率は32%に低下する。がんが転移する前に発見することは、患者の生活の質に影響を与えるだけでなく、最終的には生存率をも左右するのだ。
マンモグラフィーの信頼性
一部の女性は、検査の精度が低いのではないかと疑問視したり、不要な処置につながるのではないかと懸念したりして、検診を避けたがる傾向がある。100%正確な検査は存在しないものの、マンモグラフィーは極めて高い精度を誇る。マンモグラフィー検査の正確性はさまざまな要因に左右されるが、米がん協会によると、マンモグラフィー検査では平均的に乳がんの約8件に1件を見逃すという。言い換えれば、8人中7人の乳がんが検診で発見されることになり、信頼性が高いと言えるだろう。
マンモグラフィーの安全性
不快感や安全性への懸念から、検査を受けることをためらう女性もいる。マンモグラフィー検査では乳房にわずかな圧迫感を覚えることがあるものの、不快感は通常一時的なもので、耐えられる範囲だ。検査中に受ける放射線量は約0.4ミリシーベルトと、極めて低い水準だ。これは、人間が自然環境から受ける放射線量の7週間分に相当する。
10月は国際的な乳がん啓発月間であるため、医療従事者や教育者は、乳がん検診を受けられるすべての女性に検診を受けるよう促すべきだ。マンモグラフィーは乳がんの早期発見の王道であり、がんが発見された場合の生存率を最も高める手段でもある。



