2025.10.19 16:00

「オープンカーは危険」というわけではない 米調査結果

「オープンカーは危険」という話は過去のもの(Shutterstock.com)

しかし、これはすべてのオープンカーが安全であるという意味ではない。IIHSの調査は2014年以降に製造された車両を対象としたものであり、1990年型BMW 325iCや1978年型フォルクスワーゲン・ビートル カブリオレにはあてはまらない。この10年ほどの間に、自動車会社はフロントガラス両側の支柱を補強したり、ロールバーを追加したり、特に横転時の乗員保護のために車体構造を強化したりと、オープンカーの安全性向上に努めてきた。

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過去の試験結果もこれを裏付ける。2007年にIIHSが10車種の中型コンバーチブル車を、衝突試験によって評価した際には、大半の車両が前面・側面衝突試験で「優(good)」または「良(acceptable)」の評価を獲得したが、ヘッドレスト性能は依然として低い車種が多かった。その後、コンバーチブル車は販売台数が少ないため、同試験プログラムにおける優先度は低くなっているが、安全性の改善は自動車業界全体で進んでおり、オープンカーも例外ではない。

IIHSの統計部門責任者を務めるエリック・テオは次のように語っている。「これらの調査結果は、オープンカーがそれ以外の車型よりも安全であると示しているわけではない。だが、オープンカーが特に危険であると考えるべき統計的根拠はないということを表している」

この調査は、米国運輸省道路交通安全局(NHTSA)が管理する死亡事故分析報告システム(FARS)および全国衝突事故サンプリングデータベースに基づいて行われた。それらを統合すると、多くの自動車愛好家がすでに疑いを持っていたことが確証された。つまり、道路でオープンカーに乗ることを、それ以外の車に乗るよりも危ないのではないかと心配する理由は、もはや存在しないということだ。

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どんな車に乗っていても、事故に対する最善の防御は、慎重な運転、速度制限の遵守、ふらつき運転や飲酒運転の防止、そして自分が今、どのくらいの速度で走っているのか、常に注意することである。

forbes.com 原文

翻訳=日下部博一

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