集中の工夫をしている人は2割
意外にも、集中のために工夫している人はおよそ2割にとどまった。

以下はその工夫内容の抜粋だ。
「静かな時間帯に作業する(20代男性)」「耳栓を使う(40代女性)」「ノイズキャンセリングヘッドフォンを着ける(40代女性)」「長時間座るので椅子を自分に合ったものにしている(60代男性)」
少数派ではあるが「集中の型」を自分で設計できる人が一定数いることに注目したい。集中できる環境はもはや「与えられるもの」ではなく「自分でつくるもの」へと変わりつつある。
静けさを得るための場をどう選ぶか
回答の中には「家では集中できない」「家族の出入りが多い」といった声もあり、静かな作業空間を確保しにくい人も一定数いた。
そうした層の一部が、カフェやコワーキングスペース、レンタルオフィスなどを「場所を変える選択肢」として利用している。以下は場所を変えて集中する人たちの声だ。
「時間がない時は集中するために時々行く(40代女性)」「実家では集中できなかった(50代女性)」「違う場所で作業する方が能率が上がる(20代男性)」 「電話や来客で作業を止めたくない時に使いたいと思う(60代・男性)」
コロナ禍を経てリモートワークが定着したこともあり、「働く場所を自由に選ぶ」意識が広がった。静けさを求める動きは、こうした働き方の変化とともに強まっているのかもしれない。
働き方の自由度が増すいま、自分に合った環境をどう整えるかは個人に委ねられている。「静けさ」も「音」も、選び方次第で生産性を高めるツールになり得るということだろう。


