対応言語は112言語で、目的に応じて3000以上のテンプレートを用意し“どのようにまとめるか”を選べる。会議ならば話題ごとに話し合いの内容をまとめ、結論が出ているテーマと未解決のテーマをそれぞれリスト化すると言った具合だが、おすすめなのが「自動適応」だ。
このモードは録音内容に最も適した形で、Plaudアプリが録音内容を自動判別してくれていた。新バージョンとなる3.0では、さらに自動的に内容を判別した上で、推論を加えてレポートする機能が加わっている。
また異なるテンプレートや推論などは、複数のメモとして同時に保存されるのも大きな進歩と言えるだろう。こうしたアップデートは継続的に行われてきたが、3.0は記録している音声を中心に、情報を整理した上で新たな情報を探索できるように作られている。
実際の事例で紹介しよう。
“話者の立ち位置”を自動判別、録音を横断しての質問も可能に
先日行われた「オープンデジタルビジネスコンソーシアム」という、スマホ新法施行を見据えて設立された業界団体の記者会見の内容だ。どのような活動を行なっているのか、代表理事の立ち位置や団体の目的などが紹介されたのち、記者が質問を行なっている。
要約の中で「Speaker 2」が代表理事の黒田氏で(名乗っている)あることがまとめられている。
同様に質問時に名乗っているため、それぞれの話者が「フリーランス」「経済紙記者」など、どのような立場の人物で、どんな質問をしたのかが的確にまとめられ、どの話者がどのような立場なのかが明確だ。
これはアップルのティム・クック氏がサプライヤーと会話した時の録音でもみられ、明確に“ソニーセミコンダクターの技術者”などの役割について記録されていた。この発言は誰がしたものだったか? は、のちのち確認しにくい情報。それが分析できているのは実に便利。
さらに極めて幅広い話題だったため「重要な洞察」というノートが自動追加され、要約の文脈を追いかけて重要ポイントがまとめられる。
ここに「推論の要約」ノートを追加すると、この録音で会話されている内容全体を把握し、その目的な論旨、記者とのやりとり全体のトーンを推論した上で、“スマホ新法対応とモバイル相互運用性の拡大戦略”と見出しを打ち、どのような方針でアプローチしていくのか、現状の認識や将来の見通しなどの論点でまとめられていた。


