欧州

2025.10.13 08:00

ロシア軍に近くキューバ人傭兵2万5000人加入か 武器・技術・経験共有する「枢軸」が拡大

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ロシアはウクライナでの戦争をますます外部に依存するようになっている。記録的な人的損害と新規兵士の減少を補うため、ロシア政府は国外からマンパワー(人的戦力)を調達している。キューバからも傭兵を採用しており、ウクライナの最高会議(国会)議員によると、その数はいずれ少なくとも2万5000人に達すると見積もられている。ロシア側でこの戦争に参加する外国人兵の数としては、北朝鮮兵を抜いて最多になる見通しだ。

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ポーランドの国際ニュース局TVPワールドなどによると、ウクライナ国防省情報総局(HUR)の報道担当者アンドリー・ユソウは9月19日、ロシアがこれまでにキューバ人約2万人を雇い入れたとみられることなどを米議会に伝え、採用の証拠も示した。ユソウはロシアのウラジーミル・プーチン大統領の政権にとって「キューバ人傭兵の誘致は有益」だと説明した。

ロシアは2022年2月にウクライナに全面侵攻して以降、英国防省の推定で100万人を超える死傷者を出している。ロシア政府は人員不足を補うため、アフリカや中南米、中央アジア諸国から外国人を勧誘、あるいは強制的に駆り集めている。

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キューバの100倍の月給

キューバ人がウクライナの戦場に引き付けられる主な理由は金銭的なものだ。ロシア側は月給およそ2000ドル(約30万円)を提示しているとされ、これはキューバ国内の賃金よりも格段に高い。すでに千人単位のキューバ人が前線で勤務する契約に署名したもようだ。

米バージニア大学ミラーセンターのクリスティーナ・ロペス=ゴッタルディ助教授(米キューバ関係)は筆者の取材に、キューバは深刻な経済・エネルギー危機にあると説明した。キューバの平均月収がわずか20ドル(約3000円)程度にすぎないのに対して、ロシアの傭兵として働けばその100倍の給与が得られるとされることに触れ、「経済的な理由だけでも非常に強い誘引がはたらきます」と語った。

キューバ政府は直接の関与を否定しているものの、ロシアによるこれほどの規模のキューバ人兵士募集はキューバ当局の暗黙の承認なしには不可能だと専門家らは指摘している。ロイター通信が入手した米国務省の機密指定なしの10月2日付公電によると、米政府は米国の対キューバ禁輸措置の解除を求める国連決議への反対を各国に働きかける一環で、ロシア軍とともに「ウクライナで戦っているキューバ人が推定1000〜5000人にのぼる」ことを伝える方針だった。

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翻訳・編集=江戸伸禎

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