金価格は米国時間10月1日に過去最高値へと急騰した。これは、過去7年近くで初となる政府閉鎖を受け、安全資産を求める動きが広がったことによるものであり、直近数日間でビットコインも上昇していた。ただし、エコノミストらは政府閉鎖による経済全体への影響は限定的にとどまる可能性が高いと指摘している。
金先物は1オンス3922ドル、ビットコインは11万7200ドルまで上昇
米国の投資家がヘッジ手段として利用する米国金先物は、1日早朝、ニューヨーク・マーカンタイル取引所で1トロイオンス当たり約3922ドルの史上最高値に達した。その後は上げ幅を縮小し、東部時間午前10時45分時点で約3900ドルで推移していた。
ビットコインの価格は過去5日間で約7%上昇しており、この日だけでも2.8%の上昇を記録した。1日の朝時点で、ビットコイン価格は10万9000ドル強から約11万7200ドルに上昇している。
ゴールドマン・サックスのコモディティ戦略家リナ・トンプソンは、今年初めに「米国における経済的・政策的不透明感が高まる時期には、金が投資家に好まれる傾向がある」と述べていた。一方、UBSのストラテジスト、ジョニ・テヴェスは1日、今月末にFRBが追加の利下げに踏み切るとの期待が強いため、金価格は今後も上昇し得ると記した。
株価は小幅下落
一方で、このような時期には、ビットコインや株式といったリスク資産の価格は下落することが多い。実際、1日の朝時点でダウ平均株価、S&P500種株価指数、ナスダック指数はいずれもわずかに下落していた。ただし、トランプ政権下で過去最高値を更新したビットコインは、以前よりリスクの低い投資対象と見なされつつあるようだ。



