役員室やスタートアップ、オフィスを見渡せる部屋で一貫して周りの人を高めるリーダーを見たことがあるだろう。そうしたリーダーは単にスキルがあるだけでなく、立派だ。リーダーシップにおける立派さとは、自分の意見を通すことでも、何でも知っていることでもない。
信頼や創造性、進歩を促す考え方と心理的習慣を指す。
この記事では、単なる上司ではない立派なリーダーの特徴と、彼らの強みを支えてる心理を紹介する。
(1)「知らない」とすぐに認める
立派なリーダーは好奇心が旺盛だ。自信があり、確信がないことを受け入れる謙虚さがある。心理学者はこれを「知的謙虚さ」と呼ぶ。そして、これが良い意思決定や飲み込みの速さにつながっていることが研究で示されている。立派なリーダーは見栄を張るのではなく、周囲を巻き込みながら正しく理解することに集中している。
(2)好奇心の塊
立派なリーダーは「なぜ?」「もし〜だったら」「次は何?」と問い続ける。好奇心が旺盛であることは高い認知能力とリーダーシップを示し、イノベーションを促進することが研究で示されている。問題は障害ではなくチャンスであり、解決されるのを待っているパズルなのだ。
(3)注意深く耳を傾け、行動に移す
沈黙は強力なツールであり、立派なリーダーは沈黙することが多い。仕事に対する意欲がないのではなく、データを集めている。思考や行動を制御する能力が高い人は、正確に話す前に情報を詳細に処理する。彼らが行動するときは意図的かつ戦略的であり、会話の方向性や決断を変えることが多い。
(4)瞬時に場の空気を読む
感情的知性(EQ)は最も重要な要素で、優れたリーダーと立派なリーダーを分ける心理的な強みだ。立派なリーダーは誰よりも早く目の前で展開されている変化を察知する能力を持っており、自分の感情だけでなく周囲の人の感情も調整することができる。
高い感情的知性に関するダニエラ・ゴールドマンの研究では、信頼関係を築き、協力関係を育み、対立することなく素晴らしい成果を生み出す能力こそが、優れたリーダーの成功の鍵であることが何度も実証されている。立派なリーダーは優しさを持って率い、優しさを弱みではなく強みとみなす。
(5)エゴを排して適応する
立派なリーダーは認知柔軟性を持っており、新しいデータや視点が出てきたときに方針を転換できる。敏捷性を受け入れ、考えを変えることを弱さとしてではなく、強さと成長の証とみる。周囲の環境が変化しているとき、先取りするために考えを変える。「現状維持」という考え方はしない。
(6)発想が自由
立派なリーダーは結果を出すことに真剣で、新しいことに挑むことを恐れない。拡散的思考は知性の特徴であり、そこで創造が生まれ、複数の解決策が編み出される。立派なリーダーは精神的な「遊び場」を作り、そこではアイデアがぶつかり合い、画期的な進歩が起こる。



