ビジネス界では、経営革命が起きている。利益追求だけでは、もはや通用しない。伝統的な経営手法を続ける企業は事業継続が難しくなり、そうした企業を率いる経営者も危機に瀕している。経営者やリーダーは、「価値創造型企業(value-creating enterprises)」の10原則をマスターすることで、この変化に備えるべきだ。
1. ダイナミクス
ビジネスの主要な力学は、「コスト削減による効率向上」から、「価値創造による需要拡大」に変化
価値創造型企業は、以下の2つの要素の組み合わせから登場してきた。
第1に、デジタル技術とAIを活用する起業家が、従来型企業と比べて指数関数的に高い価値を提供していること。第2に、現在の顧客が、企業に対してより多くの価値を要求する力を得たことだ。
価値創造型企業は、顧客を満足させているだけではない。金儲けに注力する企業よりも、はるかに多くの利益を上げている。
2. 目標
「1. ダイナミクス」の結果、ビジネスの主要な目標は、「コスト削減と利益追求」から、「価値創造」へと移行
従来型の経営を行う企業においては、価値創造は、経営の一要素にすぎなかった。しかし現在では、価値創造による利益が、効率化による利益を圧倒する可能性があるため、価値創造がビジネスの主要な目標となった。
依然として効率化とコスト削減を主眼とする利益追求型企業は、平均以下の価値しか生み出すことができず、存続に苦戦している。



