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2025.09.30 09:15

生成AIの満足度はわずか3割。「本物の戦力」に変える運用体制とは

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職場で生成AIを利用する人の割合は、このところ一気に増えたようだ。生成AIコンサルティング事業などを展開するスパイクスタジオの調べでは、企業で生成AIを活用している割合は87パーセントに達した。しかし、それで生産性が劇的に上がっているかといえば、そうではない。使ってはいるが満足していない人も多いのだ。なぜか。生成AIを活用する環境に問題があるようだ。

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スパイクスタジオは、バックオフィスDXPO東京'25[夏]において、同社のブースを訪れた200人から生成AIの活用に関する聞き取り調査を実施した。その結果、生成AIを活用していると答えた人は、「一部活用」が98人、「積極活用」が76人、合計174人(87パーセント)だった。職場のDX推進を促すこのイベントに参加した人たちなので多少の偏りはあるだろうが、もうほとんどの人が使っていると言える。

ところが、使い勝手や成果に満足しているかと聞くと、「満足」と答えた人は30.5パーセントと少なく、「どちらとも言えない」が62.5パーセント、「不満」が7パーセントという結果になった。不満な理由として、「質問しても、いい答えが返ってこないことが多い」、「それっぽいけど間違っている内容が混ざるので、自分で全部チェックして時間がかかっている」といった意見が聞かれた。

ただ、生成AIで業務が楽になった実感はあるかを聞くと、「大いに実感」が49パーセント、「少し実感」が42.5パーセント、合計91.5パーセントが実感していた。満足度の結果と矛盾するこの結果に、現在の生成AIの使い方の問題点が現れている。

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文 = 金井哲夫

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