人々の期待をデザインに反映させる
Google Pixelはグローバルに展開されるプロダクトだ。地域によってユーザーの好みは異なるだろう。特にPixelスマートフォンの人気が高く、グーグルにとって重要な市場である米国と日本のユーザーの好みが、最新のPixel 10シリーズにはどのように反映されているのだろうか。
ロス氏は、それぞれの国ごとに別のプロダクトを作ることは現実的ではないという考え方から、いつも「すべてのユーザーに満足してもらえるデザインを慎重に探求」しているという。
例えばPixel 10シリーズでは、本体のカラーバリエーションを選ぶ際に米国と日本で、一般のコンシューマーを集めて入念なヒアリング調査を行った。
ロス氏のデザインチームでは、1機種に必要なカラーバリエーションに対していつも2倍の種類のサンプルを用意する。ヒアリングの際には「魅力的なカラー」と「買いたいと思うカラー」を聞く。それぞれが必ずしも一致すると限らないからだ。ヒアリングを重ねながら、Pixel 10シリーズにはそれぞれのモデルごとに異なるカラーバリエーションが揃った。
文化や価値観の違いを超えて、多くの人々に受け入れられるデザインを見つけ出すことは容易ではない、今回米国と日本で実施したヒアリング調査では幸いなことに、両国のアンケート結果がスムーズに一致したという。
Pixelシリーズのデバイスは、カラーバリエーションのネーミングがユニークだ。「ジェイド」「オブシディアン」「ムーンストーン」など、自然界の鉱物や宝石からインスピレーションを得た名称が並ぶ。その理由を、ロス氏は「私たちデザインチームが、自然から多くのインスピレーションを得ているから」だと説く。
「私はテクノロジーと自然が生み出すコントラストがとても好きです。それぞれによる『対立の緊張』に惹かれるからです。たとえばGoogle Pixel Budsシリーズのイヤホンケースは、河原で拾った石から着想を得ています」
スマートウォッチのGoogle Pixel Watch 4は、より表示領域が広くなったドーム型のディスプレイを採用する。ロス氏は、このカーブは水滴の表面張力が自然に形を作る球形からインスピレーションを得たものであると明かした。


