宇宙

2025.09.23 16:00

秋分の日を迎え、細い月が赤い星と戯れる オーロラの出現にも期待したい今週の夜空

スウェーデン・キルナで9月に撮影されたオーロラ(Shutterstock.com)

スウェーデン・キルナで9月に撮影されたオーロラ(Shutterstock.com)

今週は太陽が天の赤道を横切り、北半球では秋分を迎える。22日の部分日食は南半球でしか見られなかったが、北半球の星空だって負けてはいない。幽玄な細い三日月は、夕空で火星やさそり座の1等星アンタレスと行き合う。9月23日からの1週間の夜空の見どころをまとめた。

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9月23日(火):秋分とオーロラ

9月23日は秋分の日。日本時間午前3時19分に太陽が赤道の真上に到達し、秋分点(天の赤道を北から南へ横切る点)を通過する。この日は地球上のどこでも昼と夜がほぼ等しく12時間ずつになり、太陽は真東から昇り、真西に沈む。これ以降、北半球では夜が次第に長くなってゆく。これは地球の自転軸(地軸)が約23.5度傾いているためで、地上に四季がある理由でもある。

地球の四季の図解(Shutterstock.com)
地球の四季の図解(Shutterstock.com)

太陽が天の赤道を横切る秋分と春分の前後は、オーロラの活動が最も活発になる時期だ。よって秋分の日前後の数週間はオーロラ観測の好機となる。大規模なオーロラの出現に期待したい。

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まもなく到来、「秋分のオーロラシーズン」に備えよう 

9月24日(水):糸のような細い月

日没直後、西南西の地平線のすぐ上に、糸のように細い弧を描く月が現れる。あっという間に沈んでしまうため、見逃さないでほしい。この月を見るには、視界を遮るもののない開けた場所が必要だ。

細い月の上には、赤い火星が見えるだろう。さそり座の赤色巨星アンタレスと色が似ているが、星が瞬くのに対し、惑星は光り方が安定しているので見分けはつきやすい。

2025年9月24日(東京:午後6時10分ごろ)の西南西の空(Stellarium)
2025年9月24日(東京:午後6時10分ごろ)の西南西の空(Stellarium)

9月26日(金):細い月、火星、アンタレスが共演

月齢4.5の月が、赤みを帯びた火星と「さそりの心臓」アンタレスの中間に浮かぶ。アンタレスという名前は「火星に対抗するもの」という意味で、色合いが似ていることと、共に天球上の太陽の通り道である黄道の近くに位置し、よく接近して見えることが由来となっている。

2025年9月26日、日の入り40分後(東京:午後6時13分ごろ)の南西~西南西の空(Stellarium)
2025年9月26日、日の入り40分後(東京:午後6時13分ごろ)の南西~西南西の空(Stellarium)

9月27日(土):月とアンタレスが接近

日没後の南西~南南西の低空で、月齢5.5の月がアンタレスに近づく。アンタレスは太陽系から約550光年先にあり、直径が太陽の約700倍もある巨大な恒星だ。翌28日にはアンタレスの左上に月が見える。

2025年9月26日、日の入り40分後(東京:午後6時11分ごろ)の南西~南南西の空(Stellarium)
2025年9月26日、日の入り40分後(東京:午後6時11分ごろ)の南西~南南西の空(Stellarium)

forbes.com原文

翻訳・編集=荻原藤緒

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