米ライドシェア大手、リフトの株価が米国時間9月17日に最大14%上昇し、過去3年における最高値をつけた。同社が自動運転配車サービスのウェイモとの提携を発表したためである。
17日の取引終了約20分前、リフト株は12.8%高の22.60ドルで取引されていた。
この急騰により、リフトの株価は2022年5月以来の高値に達した。当時、リフトの株価はコロナ禍のロックダウン後の反動によって急上昇した後、その翌年に急落していた。
リフトとウェイモの提携により、ウェイモのロボタクシーサービスがテネシー州ナッシュビルに導入される。すでに提供中のロサンゼルス、フェニックス、サンフランシスコ、アトランタ、オースティンに加わる形だ。
また、今回の提携おいてリフトは車両整備、インフラ、車両基地の運営を担うとされる。
利用者はウェイモのアプリを通じてロボタクシーサービスを利用できるようになり、その後ナッシュビルでのサービス拡大に伴いリフトのアプリからも利用可能となる。
競合のライドシェア大手、ウーバーの株価は、米東部時間午後2時30分時点で4.2%下落し、直近1週間の取引で得た上昇分を打ち消した。ウーバー株は今年に入って53%以上上昇している。
リフトの株価は、8月に第2四半期決算を発表して以来、急上昇を続けている。同決算では、売上高が16億ドル(約2400億円)、EPS(1株あたりの純利益)が0.10ドルと市場予想を下回ったものの、総予約額が過去最高となる45億ドル(約6600億円)を記録し、前年同期比で12%増加した。
ウェイモは来年、市場拡大を目指し、ワシントンD.C.、マイアミ、ニューヨークでサービスを開始する計画を立てている。また、サンディエゴ、ラスベガス、ヒューストンといった都市でもテストを実施している。ウェイモの共同CEOを務めるテケドラ・マワカナは8月、ニューヨーク・タイムズのポッドキャスト番組『Hard Fork』の中で、「現在、毎週数十万回の乗車を提供しており、おそらく来年末までには毎週約100万回の乗車を提供することになるだろう」と語った。
ウェイモは親会社のアルファベットや他の投資家からこれまでに120億ドル(約1兆7600億円)の資金を調達しており、Forbesの推計によれば、今年の配車収益は3億ドル(約400億円)に達する可能性がある。



