13|シャヒド・カーン
純資産:143億ドル(約2兆1021億円。前年比+8%)/ チーム:ジャクソンビル・ジャガーズ、フラムFC
富の源泉:自動車部品
パキスタン生まれのカーンは、現在所有するジャクソンビル・ジャガーズの本拠地エバーバンク・スタジアムに14億ドル(約2058億円)を投じた改修を2028年までに完了させる計画を進めている。16歳で米国に渡った彼は、レストランでの食器洗いの仕事からキャリアを始め、自動車部品メーカーのFlex-N-Gate(フレックス・エヌ・ゲート)のオーナーに上り詰めて富豪となった。75歳の起業家である彼は、この夏のフォーブスの取材で、トランプ政権の移民取り締まりが経済に悪影響を及ぼしていると語り、「米国が生き残るためには移民が必要だ」と付け加えた。
14(タイ)|ロバート・クラフト
純資産:138億ドル(約2兆286億円。前年比+17%)/ チーム:ニューイングランド・ペイトリオッツ、ニューイングランド・レボリューション
富の源泉:製紙業、ニューイングランド・ペイトリオッツ
NFLのニューイングランド・ペイトリオッツの長年のヘッドコーチ、ビル・ベリチックは、ノースカロライナ大学で立ち上げた新プログラムにチームのスカウトを関与させないなどの独自路線を歩んでいる。一方、チームのオーナーのクラフトは、チームの黄金期への強い思いを抱き、トム・ブレイディの銅像を建てるなど、その栄光を形に残そうとしている。製紙と包装事業で早くに財を築いた84歳のビリオネアである彼は、昨年8月に伝説的クォーターバックのブレイディの高さ約5.2メートル、重さ約5.4トンの銅像を公開し、数週間後には「ベリチックが引退した暁には、彼の銅像も隣に並べたい」と語った。
14(タイ)|アントニー・レスラー
純資産:138億ドル(約2兆286億円。前年比+27%)/ チーム:アトランタ・ホークス
富の源泉:プライベートエクイティ
64歳のレスラーは、アトランタ・ホークスの本拠地ステートファーム・アリーナ近くで進む、約20万平方メートルの土地の50億ドル(約7350億円)規模の再開発事業の投資家の1人として、全米各地のスポーツ施設周辺の複合開発の流れを後押ししている。彼が1997年に共同創業したオルタナティブ資産運用会社アレス・マネジメントは先月、オーストラリアの個人投資家向けに新たなインフラファンドを立ち上げた。
16|アーサー・ブランク
純資産:114億ドル(約1兆6758億円。前年比+28%)/ チーム:アトランタ・ファルコンズ、アトランタ・ユナイテッド
富の源泉:ホーム・デポ
1978年にホーム・デポを共同創業した82歳のブランクは、2002年にアトランタ・ファルコンズを買収した。2012年に「ギビング・プレッジ」に署名した彼は、資産の半分以上を慈善活動に寄付することを約束している。今年もその精神を示したブランクの財団は、ファルコンズと協力してモアハウス大学とクラーク・アトランタ大学のフットボールプログラムに新しいヘルメットを提供したほか、子供向けゴルフプログラムを運営する非営利団体「First Tee」に1000万ドル(約15億円)を寄付した。
17(タイ)|ティルマン・フェルティッタ
純資産:110億ドル(約1兆6170億円。前年比+5%)/ チーム:ヒューストン・ロケッツ
富の源泉:エンターテインメント、ヒューストン・ロケッツ
68歳のフェルティッタは今年、米国のイタリアおよびサンマリノ大使に任命された。レストラン大手ランドリーズやゴールデン・ナゲットのカジノを率いる彼は、間もなく地中海での新たな移動手段を手にする見通しだ。全長77メートルのスーパーヨット「Boardwalk」を約1億9200万ドル(約282億円)で売りに出したフェルティッタは、代わりにルーセン社製の全長117メートルの新たな船を4月に受け取る予定だ。
17(タイ)|ジョシュ・ハリス
純資産:110億ドル(約1兆6170億円。前年比+18%)/ チーム:ワシントン・コマンダース、フィラデルフィア・セブンティシクサーズ、ニュージャージー・デビルズ
富の源泉:プライベートエクイティ
アポロ・グローバル・マネジメントを共同創業した60歳のハリスは、ワシントン・コマンダースの本拠地を再び首都ワシントンに戻そうとしている。1997年以来メリーランド州ランドーバーで本拠地試合を行ってきた同チームは、今年ワシントンD.C.と新スタジアム建設で合意した。建設地は旧RFKスタジアム跡地で、市が10億ドル(約1470億円)を拠出し、コマンダース側は27億ドル(約3969億円)を投じ、さらに予算超過分も負担する計画だ。
19(タイ)|ミッキー・アリソン
純資産:101億ドル(約1兆4847億円。前年比+22%)/ チーム:マイアミ・ヒート
富の源泉:カーニバル・コーポレーション
アリソンが30年以上にわたりオーナーを務めるマイアミ・ヒートは、その間に3度のNBA優勝を成し遂げた。この功績により、クルーズ船運営会社カーニバル・コーポレーションの会長としても知られる76歳の彼は今年、バスケットボールの殿堂入りを果たす予定だ。ヒートの球団社長で元ヘッドコーチのパット・ライリーは「彼が1995年に経営権を取得したその日からチームは大きく変わった。彼は私のコーチ人生を文字通り救ってくれた」と語った。
19(タイ)|トム・ゴレス
純資産:101億ドル(約1兆4847億円。前年比+7%)/ チーム:デトロイト・ピストンズ
富の源泉:プライベートエクイティ
プラチナム・エクイティを率いる投資家の61歳のゴレスは、昨年10月にロサンゼルス・チャージャーズの27%の株式を40億ドル(約5880億円)の評価額で取得した。この取引は、フォーブスが最近、同チームを60億ドル(約8820億円)と評価したことを考慮すると破格のものだった。彼が所有するデトロイト・ピストンズも新たな時代を迎えつつあり、昨シーズンは2011年の買収以来でようやく3度目となるプレーオフに進出した。同チームは、ケイド・カニングハムを中心とした若い有望選手陣を擁している。


