豊かな暮らしの裏で「多くを犠牲にしている事実」に向き合う
産業が発展する影で、生き物や自然はいつも犠牲になってきました。例えばインドシナ半島では、天然ゴムなどをつくる大規模農園開発のためにスマトラゾウが減少したり、19世紀には欧米で鳥の羽を女性の帽子につけることが流行したため、カロライナインコという鳥が乱獲され、絶滅したりしました。
大切なことは、私たち人間の豊かな暮らしは、消えゆく自然や生態系と引き換えだと認識すること。少しでもそれを防ぐために、何かしらアクションを起こすことです。
今後も、モバイル機器の開発は加速していくはずです。例えば使わなくなったスマートフォンをリサイクルに出したり、紛争鉱物の問題についてSNSでシェアするだけでも、気づきとアクションにつながるかもしれません。また、価値ある鉱物を採掘する人が自ら資源を管理し、暮らしを良くするエンパワーメントを行っているNPOを応援することも、方法のひとつでしょう。
ジャングルで虐殺されるゴリラも、学校に行けず鉱山でダイヤモンドを探し続ける子どもたちも、決して他人事ではないのです。


