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2025.09.12 09:30

米最大デジタル銀行「チャイム」、新カードで中間層顧客と株価回復を狙う

JHVEPhoto / Shutterstock.com

既存顧客の囲い込みとパートナー銀行の役割

新カードのリワードは9日ごとに付与されるが、カードを解約すると消失する(チャイム側から解約された場合も同様)。既存の「Credit Builder」カードの保有者は、チャイムのアプリ上で新しいキャッシュバック型カードにアップグレードできる。なお、チャイムは銀行免許を持たないため、カードの発行は提携先の銀行であるバンクコープとストライドが担っている。同社は、このカードを8月から少数の顧客向けに提供しており、今後数カ月をかけて対象を広げていく。

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他の金融機関もすでにリワード付きセキュアードカードを提供している。Discoverのセキュアードカード「Discover it」は、ガソリンと食料品の支出に対して四半期ごとの上限が1000ドル(約15万円)の2%のキャッシュバックを付与している。それ以外の支出には無制限で1%のキャッシュバックを付与する。このカードの年利はBankrateによると27.24%という。

一方、Capital Oneのセキュアードカード「Quicksilver」は、すべての購入に1.5%のキャッシュバックが付与され、年利は29.74%となっている。バンク・オブ・アメリカやフィンテック企業のSelfなども同様の商品を展開している。

ナスダック上場後は株価低迷──投資家は新カードの影響を注視

チャイムが新たに投入するリワード付きカードは、新規顧客の獲得ペースを引き上げるための最新の試みだ。投資家は、この取り組みが同社の株価に与える影響を注視している。

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たとえば、アメリカン・エキスプレスやJPモルガン・チェースは、年会費が695〜795ドル(約10万~12万円。1ドル=147円換算)にも達するプレミアムカードを発行している。対照的に、チャイムは年会費が無料もしくは低料金の金融商品群を中間層の米国人向けに広げようとしている。

今年6月にナスダックに上場したチャイムの株価は低迷している。そのため同社は、今回の新カードが株価回復のきっかけになることを期待しているようだ。

同社が先月の初めての決算説明会で開示した売上高と利益は、いずれもアナリスト予想を上回った。しかし成長鈍化への懸念から株価は15%下落した。その結果、現在の株価はIPO時の27ドル(約4000円)を約10%下回り、時価総額は約90億ドル(約13.2兆円)となっている。

forbes.com 原文

翻訳=上田裕資

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