インフラ整備が最大の課題
一方で、地方でのリモートワーク実現には明確な課題も浮き彫りになった。最大の障害要因は「インターネット環境」(53.2%)で、次いで「急な招集がかかった時にすぐに対応できない」(33.5%)、「交通手段の利便性」(29.4%)が続いた。フリーランスが求めるのは都市部と同等の仕事環境であり、インフラ整備は地方創生の鍵と言えそうだ。

実際に、フリーランスが求めるリモートワーク促進の支援として「リモートワーク環境整備への補助金」(68.6%)と「高速インターネット環境の整備」(48.8%)が上位を占めており、ハード面での基盤整備の重要性が確認された。

二拠点生活への高い関心
移住に関しては、完全な地方移住ではなく「二拠点生活に興味がある」と回答した層が25%に達した。フリーランスの4人に1人が、都市部でのビジネス機会を維持しながら地方での豊かな生活環境を両立したいという戦略的な働き方を志向していることがわかる。

中長期滞在や二拠点生活への関心が高い傾向は、従来の「移住促進」とは質的に異なる地域活性化モデルの可能性を示している。継続的な地域との関わりを通じて、フリーランスが持つ専門性や都市部で培ったビジネスネットワークが地方に還流することで、地域経済の多様化や新たなビジネス機会の創出が期待できるだろう。
「選択される地域」への転換点
この調査結果から浮かび上がるのは、フリーランスという働き方が持つ「場所に縛られない自由度」と「ビジネス機会への敏感さ」という二面性だ。彼らは単に「どこでも働ける」ことを求めているのではない。むしろ、働く場所を戦略的に選択し、それぞれの地域が持つ固有の価値を活用しようとしている。
地方創生の文脈では、この「選択される地域」になるための競争が始まっている。単なる自然の美しさや生活コストの安さだけでは不十分で、ビジネス環境、インフラ、そして長期的な関係構築の仕組みが問われているといえる。フリーランスという人材の動向は、地方自治体にとって地域活性化の新たな可能性を見出す契機となるかもしれない。
【調査概要】
調査期間:2025年8月18日〜8月21日
調査対象:テックビズで稼働する20〜60代のフリーランス男女562名
調査方法:インターネット調査


