現在最大のスキルギャップ
Huntrのレポートによると、現在の労働市場における最も深刻なスキルギャップは以下の分野にある。そしてこれらはいずれも高収入スキルであり、UXデザインやプロダクトマネジメントなどでは平均年収10万ドル(約1500万円)以上の高収入が見込まれる。企業はこれらの職種を必死に埋めようとしているが、必要なスキルを持つ人材が不足しているため充足できていない。
・ソフトウェア開発:クラウドプラットフォームスキル
・データ分析:クラウドプラットフォームスキル
・デザイン:ポートフォリオスキル
・プロダクトマネジメント:中核的なプロダクトマネジメントスキル
・管理業務:Microsoft Office(単なる基本操作ではなく、Copilot登場に伴い高度な熟練度が求められている)
・カスタマーサクセス:カスタマーサクセスの専門知識
注目すべきは、これらのスキルは簡単かつ低コストで習得できるという点である。つまり、学位すら不要なのだ。
そのため、短期集中型の技術研修を受けたり、専門のコースやブートキャンプで学ぶことで、他の応募者を大きく引き離す専門性を得ることができる。
特に興味深いのはポートフォリオスキルである。これは、デザイン業界(ファッションやグラフィックデザインなど)の応募者が、自分を効果的に売り込むポートフォリオを作れていないことを示している。
これは非常に単純なミスであり、容易に解決可能だが、多くの求職者が見落としている点である。ポートフォリオを持っていない、あるいは自分の強みや成果を明確に示していないポートフォリオしか持っていない場合、求められるスキルや経験をすべて満たしていても理想の職に就けない可能性が高い。
また、私のこれまでのコーチングの経験でよくあるのが、求職者が必要なスキルを実際には持っていながら、それを履歴書に反映できていないということだ。
技術的なスキルや実務的なスキルをせっかく持っていても、LinkedInや履歴書にそのことを示さなければ意味がない。スキルは最大の資産であり、それを記載しなければ、同じスキルを持ちながら適切にアピールできる応募者に仕事を奪われることになる。それは能力差ではなく、単に「見せ方」の違いでしかないのだ。


