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2025.09.05 18:00

集中力を回復させる「マインドフルネス瞑想」、心理学者が明かす「3つのポイント」

humanmade / Getty Images

3. 練習し続けることで注意力が自然に高まる

人生のあらゆる局面で一貫性と反復が結果をもたらすことはよく知られた事実だ。マインドフルネス瞑想も同じで、研究で裏付けられている。

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研究で6週間にわたって毎日15分間のマインドフルネス瞑想を実践した参加者は、持続的な注意に関連する脳活動に変化が見られたという。

この練習を繰り返すことで、徐々に無理なく集中し続けることができるようになった。このことは、集中力の持続は緩やかな一貫した内なる努力によって強化されるスキルであることをはっきり示している。もっと短い瞑想でも効果がある。重要なのは、長期的な効果を実感するために定期的に行うことだ。

こうしたことから、無理に長時間瞑想したり、生産性向上のハックで自分に負荷をかけたりするのではなく、短くても一貫性のある瞑想セッションを試してみよう。毎日たった数分でもやがて注意力が自然に高まる。

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意識を現在に向ける

瞑想のアドバイスを聞き流すのは簡単だ。メンタルヘルスの専門家が頻繁に提案するため、「またか」と思われることもある。

多くの人は「ただ瞑想すればいい」と言われると苛立ちを感じたり、嫌悪感を抱くことさえある。日常生活のカオスにあまりそぐわない、漠然としたアドバイスのように感じられることもある。だが最もシンプルなツール、そして忍耐を必要とするツールが実は最も大きな変化をもたらすこともある。

世界各地で見られるデジタル社会への移行が注意力の持続時間の変化にどれほど影響を及ぼしているか、皆さんはよくご存じだろう。そのため、集中力の向上がいかに必要になっているかを認識することが一層重要になっている。集中力の向上は仕事や生産性だけに関係すると思われがちだが、これは実際には人生のあらゆる場面で注意をどう向けるかということだ。

今この瞬間に完全に意識を向けるということは、人生を豊かにする小さなことに気づくこと、例えば会話の温かさや大好きな食事を味わう単純な喜びを感じることと同じくらいシンプルなことだ。

注意散漫になるのではなく、今この瞬間を意識するよう心がければ明晰さが得られ、向けるべきところに注意を向けることができる。そのように生きることで、過去を振り返って初めて価値に気づくのとは対照的に、人生の「今」を楽しむことができる。

瞬間を意識する時には、その瞬間は過ぎ去り、完全に気づかなかったことへの憧れだけが残る。このような集中力を養うことで自分の人生を真に経験し、人生に感謝することができる。

forbes.com 原文

翻訳=溝口慈子

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