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2025.09.03 10:00

AIで隠れた法務リスクを見抜く、中小企業の成長を加速させるリーガルテックの威力

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見過ごされがちなリスクを見抜く

AIリーガルチェックツールの真価は、人間が見落としがちなリスクを可視化する点にある。例えば、数年にわたり費用を固定化してしまう自動更新条項や複数の契約書に潜む矛盾した義務、将来的に紛争を招きかねない曖昧な解約条件などは、契約書を流し読みするだけでは見逃されやすい。

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それに対し、AIは数十から数百に及ぶ契約書を精査し、リスク要因を一貫して抽出するよう訓練されている。人間のように疲労したり、担当者ごとに基準がぶれることもない。さらに、下した判断を文書化し、その正当性を証明する監査証跡を自動的に生成してくれる。

「起業家にとって、契約書に潜むリスクを見落とす代償は計り知れない」とラザラは指摘する。「資金調達の妨げとなり、重要な提携関係を損なう恐れもある。AIツールはリスクを早期に特定することで、過大な債務を抱えることなく、迅速に事業を成長させることを可能にする」。

受け身から先手を打つ成長へ

多くの起業家は、トラブルが発生した時だけ弁護士に相談したり、契約書を読み流して取引を進めようとしがちだ。しかし、AIを導入すれば日常業務にリーガルチェックが組み込まれ、企業は火消し型対応から、能動的なリスクマネジメントへと進化できる。

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競争優位の確立において、この変化は強力な武器となる。紛争を迅速に解決し、交渉を明快に進められることで、起業家は弁護士費用を抑えつつ、自信をもって事業をより速く、より賢く拡大できるのだ。

起業家が踏み出すべき第一歩

契約を依然として手作業で管理している経営者に対し、ラザラはまず、ベンダーや顧客との契約といったボリュームの大きい領域から着手することを勧める。これらをAIプラットフォームで処理し、ツールが指摘した内容と、社内法務や外部弁護士が見落とした可能性のあるポイントを照合することが有効だ。

こうした初期テストを通じて、起業家はAI導入の効果を実感できる。処理スピードの速さや明快な分析、リスク低減の手応えによって、AIは贅沢品ではなく、事業に不可欠なツールとして認識できるようになる。これまで法務業務は、成長のために避けて通れない、遅く高コストな「税金」と捉えられてきた。しかし今や、その常識は覆りつつある。中小企業でも手軽に利用できる強力なAIツールの登場によって、起業家はリスクから身を守りながら取引を加速させ、自信を持って事業を拡大できる。革新的な起業家にとって、契約はもはや成長の足かせではなく、戦略的な強みにつながる分野となり得るのだ。

Forbes.com 原文

編集=朝香実

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