宇宙

2025.08.31 13:00

9月1日は早起きが吉、明けの明星と「蜂の巣」星団の大接近を見よう

かに座の中心にある美しい散開星団「プレセペ星団(M44)」。米アリゾナ州のキットピーク国立天文台にて2014年撮影(KPNO/NOIRLab/NSF/AURA/Tom Bash and John Fox/Adam Block)

かに座の中心にある美しい散開星団「プレセペ星団(M44)」。米アリゾナ州のキットピーク国立天文台にて2014年撮影(KPNO/NOIRLab/NSF/AURA/Tom Bash and John Fox/Adam Block)

9月1日(月)の夜明け前に早起きする気概があれば、夜空でも屈指の美しさを誇る散開星団と、輝く明けの明星とが大接近し、寄り添ってきらめく絶景を目撃できる。地球の姉妹惑星とも称される金星は薄明の空に君臨しており、これを双眼鏡で覗くとその実視界の中に、英語で「蜂の巣(ビーハイブ)」の名を冠するかに座のプレセペ星団(M44)が見える。観測のコツを紹介しよう。

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方角と時間

9月1日(月)、日の出の約1時間半前に東の低空を見よう。晴れていれば、ひときわ明るく輝く金星がすぐ見つかるはずだ。マイナス3.9等級の金星は、望遠鏡で覗けば全体の84%が照らされているのがわかるだろう。プレセペ星団はそのすぐ左隣にある。双眼鏡を使うとよく見える。

2025年9月1日(東京:午前3時45分ごろ)の東の空(Stellarium)
2025年9月1日(東京:午前3時45分ごろ)の東の空(Stellarium)

金星は太陽が昇るまで明るく輝き続けるが、プレセペ星団は空が白むにつれて視界から消えてしまう。だから時間との勝負になる。この2つの天体のランデブーは、夜明け前のひとときにしか拝めない貴重な光景なのだ。

何が見える?

しばらく金星を眺めていないのであれば、明けの明星を観察しない手はない。何しろ金星はすでに最大の見ごろを過ぎており、年末に向けて地球から遠ざかって小さく、暗くなっていくからだ。

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夜空にあれば他を圧倒する存在感を放つ金星だが、プレセペ星団にこれほど大接近するのは珍しい。プレセペ星団は金星とは対照的に、淡い光をまとって見える。明るさの対比を楽しんでほしい。

かに座のプレセペ星団(M44)。CCDカメラと望遠鏡を使って撮影(Shutterstock.com)
かに座のプレセペ星団(M44)。CCDカメラと望遠鏡を使って撮影(Shutterstock.com)

プレセペ星団はかに座の甲羅の部分に位置し、小さな星が集まってぼんやりとした雲のように光っている。かに座は暗い星座だが、しし座の1等星レグルスとふたご座の1等星ポルックスのほぼ中間あたりにあり、この2つの明るい星が探すときの手がかりとなる。

観察のコツ

金星は肉眼で見るのがいちばんだ。望遠鏡で覗いたほうがいいのは、細い三日月状に欠けている時くらいだろう。一方、プレセペ星団は、経験豊富な天文ファンが望遠鏡より双眼鏡で見たいと考える天体の代表格である。

金星とプレセペ星団を一緒に観察するなら、どんな双眼鏡でも構わない。金星の左真横に双眼鏡を向けよう。夜明け前の空が暗いうちが望ましい。

2025年9月1日(東京:午前3時45分ごろ)の東の空、金星とプレセペ星団の位置関係(Stellarium)
2025年9月1日(東京:午前3時45分ごろ)の東の空、金星とプレセペ星団の位置関係(Stellarium)

次の夜空の見どころ

今週は日の出の約1時間前の空で、東から順に金星、木星、天王星、海王星、土星が天球上に並んで見える。主役は金星と木星で、南西の空に土星が光り、この3天体は肉眼で見える。海王星(土星の近くにある)と天王星を見るには、望遠鏡が必要だ。

2025年9月1日(東京:午前4時10分ごろ)の空(Stellarium)
2025年9月1日(東京:午前4時10分ごろ)の空(Stellarium)

なお、プレセペ星団は春の夜に双眼鏡で見るとすばらしい天体だが、次に惑星との大接近で見ごたえのある光景が拝めるのは2026年10月になる。10月5日には、夜明け前の東の空で細い月が演出する絶景も見られるだろう。

forbes.com原文

翻訳・編集=荻原藤緒

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